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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2003年07月30日04時20分掲載
今年のイタリアワインはおすすめ 1割減作、しかし品質予測は良好
【フィレンツェ 28日=齋藤ゆかり】イタリア最大の自営農家連盟コルディレッティが27日、発表したところによると、今年のワイン用ブドウの収穫は、平年に比べて一割強の減作、しかし品質は大いに期待できそうだという。 5月下旬以来、好天猛暑の続いている今年のイタリアでは、ブドウの実がすでに熟し始め、例年よりおよそ一ヶ月早い8月初めには、白ブドウから収穫作業がスタートする。 少雨の影響で農作物への被害が全国的に深刻化するなか、ブドウ収穫の一割減予想はむしろ朗報。 ことに昨年、悪天候と雹のために凶作を経験したばかりの業界は、昨年比12%増、50億リットル分の収穫見込みにひとまず胸をなでおろしている。 あとは、収穫直前に最後の仕上げの雨さえ降ってくれれば「文句なし」の状況だ。 コルデッティの集めた情報によると、314種の原産地統制名称(D.O.C)、24種の原産地統制保証名称(D.O.C.G)など、銘柄品の2003年ものはいずれも、愛好家を納得させる条件がそろっている。ことに白の発泡酒スプマンテ・プロセッコ、赤のキャンティやブルネッロ・ディ・モンタルチーニにとって、2003年は記念すべき年になる見込みという。 唯一の悩みの種は、収穫作業の人手不足。農業人口が減りつづけるイタリアでは、ブドウ、トマト、オリーヴなどの収穫作業の大半を学生アルバイトと外国人労働者に頼っている。収穫期が一カ月繰り上がると、ちょうど学生がバカンス・シーズンと重なる一方、北アフリカなどからの外国人労働者も、移民排斥をモットーに掲げる現政権の政策のせいで手続きが複雑化、合法的なかたちではそう簡単には雇えない。 今年前半、イラク攻撃をめぐりブッシュ政権と対立したフランスへの腹いせにフランス製品のボイコットが流行した米国市場で、漁夫の利を得たというイタリア製ワイン。イタリアのワイン業界にとって、はたしてラッキーな1年になるだろうか。
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