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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2005年01月02日23時54分掲載
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アチェ:がれきの山あさって生活の糧拾う 収入源失った輪タク運転手たち
【東京2日=ベリタ通信】死者12万人を超す未曾有の災禍をもたらしたインドネシア・スマトラ島沖大地震・津波では、震源から最も近い同島アチェ州の州都バンダアチェが大被害を受けた。国内外から派遣された救援隊による復旧作業が進む中、市内のあちこちで今、津波に破壊、流された家屋などがつくるがれきの山をあさっている者たちの姿が見られる。その多くが収入源を失ったベチャ(3輪人力車)の運転手たちで、拾い集めたアルミ缶などを廃品回収業者に売って、何とか日々の生活を維持している。インドネシアの国営アンタラ通信(電子版)が2日伝えた。
「街が破壊されてしまい、乗ってくれる客はほとんどいない」。バンダアチェを象徴するイスラム寺院「バイトゥルラフマン・モスク」近くに今も残るがれきの山を前に、ベチャ運転手のアマット・ビン・フシンさんが深いため息をついた。
「がれきの中から売れる物を探すしか、生活していく手段がない」と声を落とすアマットさんは今、アルミ缶やペットボトルなどのプラスチックをがれきの中から拾い出しては廃品回収業者に売り、何とか一家の生活を支えている。
アマットさんによると、最も高い値で売れるのがアルミ缶で、1キロ当たり8000ルピア(約90円)、プラスチックなら同値の10分の1、鉄なら同20分の1で廃品回収業者に売れるという。
がれきの山をあさって1日の実入りがいくらかは言わなかったが、アマットさんは災害前、ベチャの営業で1日当たり4万ルピア(約450円)を稼いでいたという。
アマットさんによると、バンダアチェには災害前、5000人に上るベチャ運転手がいたが、現在は2500人に半減してしまった。運転手たちは川の土手沿いや海岸近くある貧困地区に住んでいたが、その一帯が大津波の直撃を受けて壊滅状態となり、命を落とした同僚運転手も多く出たという。
アマットさんは「助かったのは命だけ。災害で何もかも失った。(復旧が進めば)がれきの山あさりも長くは続かない。この破壊状態ではベチャ稼業は当分できない。これからは人様の善意にすがるしかない」と不安げな表情で話していた。
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