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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2005年02月28日11時02分掲載
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米、イラクで“サルバドル戦略”を実施か 準軍事組織による残虐な秘密作戦
イラクでは、1月末の国民議会選挙後も米占領軍などへの武力攻撃が衰える気配がないが、米国はこれにどのように対応していくのか。米国の秘密軍事教育機関「ラテンアメリカ軍事学校」の記録映画の制作者として知られるアンドレス・コンテリス氏は、選挙直前のドイツのユンゲ・ベルト紙で、“サルバドル方式”の実施と予測している。これは、80年代に傭兵などの準軍事的組織を利用して米国が政治的敵対者に対して行った残虐な秘密作戦で、当時駐ホンジュラス大使として作戦の中心にいたネグロポンテ氏(現・初代国家情報長官)が駐イラク大使をつとめたのは偶然ではないとみられる。(APC通信=日刊ベリタ)
??イラクで日曜日に行われる選挙では、米占領軍が情勢を掌握していないことが明らかになると思われる。ラムズフェルド国防長官は年初から、イラクに対して“新たな軍事戦略”を発動することを予告している。現下の情勢で、それを発動できるのか?
「戦闘の激化を計算に入れなければならなかったのだと私は考えている。米国のイラク占領は、結局、取り返しのつかない間違いであったことが明らかとなった。こうした認識が明白になったにもかかわらず、ブッシュ政権は、愚かな行為を繰り返している。すでに情勢が袋小路に入り込んだことは、拷問が法の枠外で、キューバのグアンタナモ米海兵隊基地、イラクのアブグレイブ刑務所、アフガニスタンのバグラム空軍基地でマニュアルに沿って組織的に行われていたことによっても証明された。察するところ、全ての場所で、一度や二度ではなく捕虜が虐待されていた。新しい“軍事戦略”を描くことで、これまで以上に政府が戦争に突き進むことを期待しているのだ」
??ニューズウィーク誌は、“サルバドル方式”に関するラムズフェルド国防長官の声明について報じている。
「この発言の真意は、“死の騎兵中隊”と呼ばれる政治システムを作り上げるための偽装にある。イラクでの破滅に直面して、ラムズフェルド氏は本気で統治方法として考案したのだ。米軍に命じることのできない任務は、傭兵などを準軍事的に組織して請け負わせている。拉致、拷問、強姦、殺戮を伴った統治は、イラク人の抵抗闘争に打ち砕かれることになるだろう。この方式は、80年代に中米で用いられた残酷な統治手段を継承した米国の政策に拠ったことを実証することになった。だからイラクに輸出されることになったといえる」
??あなたが幾年も過ごした中米でも近年になって、この政策の責任を追求している。イラクで“サルバドル方式”が実施されることになった経緯は何なのか?
「激しい議論が交わされている。最後には自由と民主主義が、背筋の凍るような人道に反する犯罪を国土に押し付けることを阻んだ。問題の焦点は、イラクでの米国の政策が、増大する政治的不安定さの原因を認めようとしていないことだ。社会的不正義を直視していない点にある。そうした政治が招いた結果が、国際的な規模で米国に反対する前線を拡大させている」
??昨年の4月に、あなたは、イラクで米国の代表を務めるジョン・ネグロポンテ氏に関する上院公聴会に関与した。ネグロポンテ氏は80年代に、所轄の中米において、ワシントンのために右翼準軍事組織への支援活動に従事した。その後も証言はなされていないが、この戦略が陽の目を見ることになるのか?
「ネグロポンテ氏の公聴会は、覆いの中で行われた。しかし、好奇心をそそりはしたものの、彼は正直には証言しなかった。駐ホンジュラス米国大使であった80年代初頭に、“第316大隊”を組織する役割を担ったことについては、黙して語らなかった。このグループが政治的敵対者と見なした人間には、民族や人権を度外視した秘密作戦部隊“死の騎兵中隊”が容赦なく対処した。これらの活動を見れば、ネグロポンテ氏の戦争犯罪は、有罪に値する。彼は国際戦犯法廷に召喚される前に、ワシントンの利益代表としてイラクに向かうことになった」
??ラムズフェルド国防長官は、提示された“サルバドル・オプション”を検討した。証拠文書は存在するのか?
「実際には状況証拠だけだ。しかし、ラムズフェルド氏が、後になって責任があったことや、不法かつ不道徳な行為への米国の関与を否認したのは一度ではなかった。大統領と同じように口をつぐんだままだ。侵略の前にブッシュ大統領は、犠牲者がでることはないと断言していた。2003年5月、公式に戦闘行為の終結を宣言した。それが間違っていたことは誰もが知っている。さらに戦争に米国がのめり込むだけでなく、すでにイランが危険であるかのように触れ回っている」 (ユンゲ・ベルト紙2005年1月29日号・翻訳掲載許諾済み)
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