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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2005年03月25日16時13分掲載
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途上国のエイズ患者に打撃 インドがジェネリック薬品製造を規制
インド議会は23日、国内の製薬会社が特許薬のコピーである低価格のジェネリック薬品を製造することを禁止する法案を承認した。途上国のエイズ患者の半分がインド製のジェネリック薬品に頼っているといわれ、国際援助組織は、世界中の何百万人もの人々が安価なジェネリック薬品を手に入れられなくなると憂慮している。(鳥居英晴=ベリタ通信)
ジェネリック薬とは、特許によって保護されていない医薬品のことで、化学的に特許薬と同一のもの。1970年に制定されたインドの特許法では、特許は製品自体に課せられるものではなく、製造工程に課せられていた。このため、製造過程が異なるものであれば、ジェネリック薬を製造することが認められていた。こうした条件のもと、インドの製薬産業は発展し、安価な薬品の主要な輸出国として成長した。
法案はこの特許法を改正するもので、インドの国内製薬会社は、今後、特許薬を製造するためには、特許使用料を支払うことを義務付けられる。すでにジェネリック薬として承認されている医薬品は販売できるが、ライセンス料を支払わなければならない。
特許法の改正は、世界貿易機関(WTO)のルールに合わせるためのもの。WTOの「貿易関連知的所有権に関する協定」(TRIPS)は、WTO加盟国に対して、20年間にわって、医薬品を含む新製品の著作権と特許権を保護することを義務付けている。WTO加盟国は、2005年までに知的所有権法がTRIPS基準を満たすように求められている。(WTOは2001年、後発途上国の医薬品に関してはTRIPS採択を2016年まで免除するというドーハ宣言を採択した。)
野党のインド人民党は、法案は外国企業に製薬産業を売り渡すものだと反対し、採決の前に議場を退席した。
英国のNGO、オックスファムは「新しい法律は、ジェネリック薬製造メーカーを犠牲に、特許所有者により大きな権利を与えている。その結果、命を救う薬が安価に製造できなくなる」という声明を出した。
パリに本部を置くNGO、国境なき医師団の必須医薬品キャンペーン・プロジェクト責任者、エレン・トゥーン氏によると、開発途上国のエイズ患者の50%はインドからのジェネリック薬品に頼っている。「法律は他国への生命線を断ち切ってしまう」とトゥーン氏は言う。
国境なき医師団はインド与党国民会議派のソニア・ガンジー総裁に手紙を送り、憂慮の念を表明した。
インドのエイズ治療薬は、西側製薬会社の3種類の薬を混合して一つにし、価格を低下させ、貧しいエイズ患者が困難な状況でも治療を続けることを容易にした。
2001年、インドのシプラ社は3種類の混合薬を、国境なき医師団に対して1人当たり年間350ドルで、政府に対して年間600ドルで供与した。国境なき医師団が27カ国で治療している2万5000人のうち、70%はインド製。
シプラ社やランバクシー・ラボラトリーズ社などインドの製薬会社が輸出するジェネリック薬のため、アフリカでは10年前、抗レトロウイルス治療の患者一人当たりの費用は、年間1万5000ドルだったのが、現在は200ドルまでに下がった。
インドは医薬品の生産の3分の2を開発途上国に輸出している。ジェネリック薬品の価格競争の結果、エイズ治療薬は価格が低下し、98%も下がったものもある。
ジェネリック薬品を製造している国はインドのほか、ブラジル、カナダ、中国、シンガポール、南アフリカがあるが、インドは最大の製造国。インドの製薬会社は錠剤としての製品を製造するだけでなく、原材料も製造・輸出している。
新特許法は、WTOのTRIPS協定に沿うものになっている。同協定は、自国内で医薬品を生産する能力がある国については強制実施権(保健上の国家非常事態など、一定の条件下において特許権者の許諾を得なくても特許発明を使用することができる制度)の利用により、特許のある医薬品を生産することができるようになっている。
2003年以来、同協定の義務が免除されるウェイバー条項が設けられ、医薬品に特許があっても、一定の条件を満たす場合には、医薬品の生産能力が不十分またはない国に対して、コピー医薬品を輸出することができるようになった。
インドのエイズ患者は510万人で南アフリカについで世界2番目。シプラ社のユセフ・マミード専務は「特許法の通過は、私個人にとっても、インド全体にとっても非常に悲劇的だ。この国にとって、予測できる長期的な悲劇の始まりだ」とインターナショナル・ヘラルド・トリビューン紙に語っている。
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