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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2005年03月28日13時22分掲載
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“アルジャジーラ”名乗る4つのサイト 「本物」はどれ?
中東の衛星テレビ、アルジャジーラのウェブ・サイトを探そうと検索エンジンにAljazeeraをかけると、アルジャジーラを名乗る少なくとも4つのサイトが引っかかる。果たして「本物」はどれなのか。これらのサイトは、互いに何らかの関係があるのか。(ベリタ通信=鳥居英晴)
アラビヤ語のアルジャジーラ・テレビは1996年11月、カタール政府などが出資して設立された。本社はドーハにある。2001年年10月には、9・11テロの首謀者とされるウサマ・ビンラディンのビデオ映像を最初に放映、一躍注目された。
中東のメディアとしては最も知名度が高く、最近の調査では、世界で最も影響力のあるブランドとして5番目にランクされた。アルジャジーラといえば衛星テレビ局を意味するようになっている。
アルジャジーラとはアラビア語で(アラビア)半島を意味する。このため、湾岸地域の他のニュース機関がこの名前を使用することは、不自然ではない。しかし、インターネットの使用者にとっては、似たような名前を使ったメディアが複数存在するのは、紛らわしい。
4つのサイトはAljazeera.net、Aljazeera.com、Al-jazirah.comそれにAljazeerah.infoである。
衛星テレビのサイトはAljazeera.netである。アラビア語のウェブ・サイトは2001年1月、英語のサイトは2003年3月に開設された。日本からはJulian Ryall記者が昨年から、日本に関する特集記事を英語サイトに送っている。
A ljazeera.comはアラブ首長国連邦のドバイにあるAljazeera Publishingが運営している。英語のサイトによると、Aljazeera Publishingは独立したメディアで、12年前に設立されている。衛星テレビより、歴史は古いことになる。中東地域の焦点を置いたニュースと解説を世界の読者に提供してきたという。
BBC・モニタリングによると、その編集傾向はアラブ寄りで、反米、反イスラエルだという。
インターネットの利用者は .comというドメインを使ったサイトに行きやすいので、衛星テレビを目指す人がドバイのサイトに間違ってたどり着く可能性は高い。
カタールのアルジャジーラ・テレビとは関係がないのに関わらず、アルジャジーラ・テレビに関するドキュメンタリー、「コントロール・ルーム」というDVDの宣伝を載せており、ますます紛らわしい。Aljazeera PublishingはIslamonline.comという英語のサイトも運営している。
3番目のAl-jazirah.comはアラビア語のサイト。サウジアラビアの政府寄りの新聞、アルジャジーラが運営する。カタールの衛星テレビ局より、数年古い。
最後のAljazeerah.infoは米国のジョージア州ダルトンにあり、「アルジャジーラ情報センターは米国の独立したニュースと調査の出版」であるという。非営利・反戦組織として、ハッサン・エルナジャー氏がニュースを編集している。
サイトの下のほうに、「似た名前のサウジ、アラブ首長国連邦、カタールのウェブ・サイトとは関係がない。このウェブ・サイトはカタールのアルジャジーラ・テレビとは一切関係がない」と明記している。
4つのサイトはそれぞれ運営者を明記しているが、同じ名前を使用し、一見しただけでは混乱しかねない。
アルジャジーラ・テレビはアフガニスタンやイラクでの戦争でも、欧米諸国とは一線を画した報道をし、米政権はイスラム過激派を擁護する偏向報道を行っていると批判してきた。ブッシュ政権はカタール政府に対して、アルジャジーラを取り締まるよう圧力を掛けてきたといわれる。
今年に入ってからは、カタール政府が同テレビの売却先を探しているという報道が流れた。売却先として、米国の保守系のフォックス・ニュース・テレビもあがっているという。
中東メディアのウォッチャーによると、最近のアルジャジーラ・テレビのサイトは精彩に欠けるという。昨年から今年初めにかけて行われた大幅な人事異動もこうした圧力の結果と見る。
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