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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2005年04月29日04時46分掲載
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日本の入管窓口「殿様対応」に外国人憤慨 電話つながらず、昼は一斉に休憩
昼になれば、すべての窓口が一斉に閉じられ、いかに多くの人が順番を待っていても、すべての職員が一斉に昼食休憩に入る。こんな今どき珍しい窓口対応をしているのが、全国の入国管理局だ。一斉休憩だけでなく「電話をかけても全くつながらない」など、その「殿様対応」「官僚体質」に在日外国人の不満・批判は強い。最近の市役所、区役所などでは昼休みも窓口応対するのが当たり前となっている中、入管の対応は「文句を言う術のない外国人を軽くみた怠慢」との声もある。(東京=稲元洋)
東京・品川区の東京入国管理局は、査証(ビザ)の切り替え、延長、再入国許可などさまざまな申請のため、一日数千人の外国人が訪れる。庁舎全体で数百席はある待合所の座席は早朝から午後4時ごろまでほとんど満席。立ち通しに疲れ、床に座ったり、床に寝転んで待つ人びとも多い。
しかし、どんなに申請者が待っていても、職員は昼休みになると一斉に席を立ち、午前零時から午後1時までほとんどの窓口業務はストップする。
この日、ビザの延長申請に来ていたフィリピン女性は「午前中に終わると思ってきたけど、自分の番号が呼ばれる直前に昼休みになり、『1時まで窓口を閉めます』と一方に言われた」と不満そうに話した。
受け付けも多くの窓口で午後4時には終了する。
「入管で手続きを終えるのは、どんなに早くても半日、ほとんどの場合は丸1日仕事になる」と別の外国人は言う。「仕事の昼休みに用事を済ますというのは絶対不可能。だってその時間に窓口を閉めるんだから」
かつて入管の窓口は、書類を乱暴に突きかえしたり、乱暴な言葉で対応するなど、その横柄な対応が問題視された。対応ぶりは近年、若干改善された様子もあるが、「納税者を相手とした窓口サービス」といった発想は職員たちにはほとんどないようだ。日本に滞在する外国人はたとえ短期滞在者でも、少なくとも消費税などを通じて日本に税金を納めている納税者であるのだが。
▽つながらない電話
東京入管の代表電話は外国人の間で「何回かけてもオペレーターにつながらない」ことで有名だ。自動音声応答システムにはつながるが、ビザ申請・延長の書類など詳細を聞こうとしても、オペレーターにつなげる方法の紹介はない。
東京入管によると、相談は別の番号で受け付けているとのことだが、代表電話の応答テープにはその番号の案内すらない。
現在、日本の役所では、市役所、区役所などはもちろん、警察、社会保険事務所など多くの行政機関で昼休みでも人を残し、窓口業務に対応している。
入管に似た対応をしているのは、在外公館だ。昼に2時間ほどの休みを取り、その間は外国人の査証申請だけでなく、日本人のさまざまな申請窓口も一斉に閉じられる。
外国人絡みの窓口になると、急に「殿様対応」になるのが日本の行政の1つの特徴なのだろうか。
外務省は今年3月、外務省改革の「行動計画」として、在外日本人に極めて評判の悪い昼休みの2時間にわたる窓口閉鎖をあらためるべく、検討を始めている。
▽日本への悪印象
しかし、国内の入管局では、査証延長、新規申請などで一件4000円以上の高額の手数料を徴収しながら、「申請者へのサービス改善」は一向に進む様子がない。
東京入管に外国人の付き添いで来た日本人の1人は次のように言った。
「入管の窓口対応は区役所などと比べると信じられないほど怠慢で差別的。外国人、特にアジア系やアラブ系の外国人はすべて取り締まりの対象と見ているかのよう。明らかに善良な外国人にも日本への悪印象を与えている」
法務省入管局は在日外国人の増加に伴う人手不足などを理由に、「出入国管理費」を年々増額、2004年度予算の例では36%も増やしている。
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