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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2005年06月11日02時55分掲載
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メキシコ人抑圧の歴史を繰り返すのか 反移民感情高まる米国
半世紀以上も前に、米国在住のメキシコ人が米政府によって強制的に国外退去を命じられるという悲惨な出来事があった。退去したのは約100万人。しかもその60%は米国生まれのメキシコ人だった。この事件は、米国史の暗部とされるが、カリフォルニア州上院はこのほど、この強制退去を公式に謝罪する法案を賛成多数で可決した。現在、強制退去者の生き残りは5000人といわれるが、皮肉なことに米国では再びメキシコ人を標的にした反移民感情が高まっている。(ベリタ通信=エレナ吉村)
米国が大恐慌に直面していた1929年、当時のフーバー大統領(共和党)は米市民の雇用を守る称して、米国系メキシコ人の退去計画を実施した。10年間にわたって続けられ、退去させられた100万人のうち約40%は、カリフォルニア州の在住者だった。
米サクラメント・ビーによると、1995年に歴史家のスランシスコ・バルデラマ氏とレイモンド・ロドリゲス氏が共著でこの経緯を綴った「裏切りの10年」を出版した。この本を読み、感銘を受けたジョセフ・ダン州上院議員(民主党)が、立ち上がり、法案可決につながった。
法案に賛同したネル・サト議員(女性)はスペインの血を引く。当時は子どもだったが、家族は、スペイン出身ということで追放を免れた。しかし「私と同じように見える人たちが追放されたのは決して忘れられない経験だ」と話す。
カリフォルニア州立大学フルートン校のクリスチン・バレンシアナ准教授は、謝罪は将来の世代にとって重要な教訓になると指摘する。同准教授の母親は、当時9歳で強制退去処分を受けたという。母親は米国で生まれ、スペイン語はほとんど話せなかった。9年後にようやく米国に戻ることが許可された。母親は「こうしたことが二度と起きてほしくない」と話しているという。
▽イスラム系から中南米系へ
退去処分を受けた人は、大半が米国に戻れなかった。しかし第二次大戦中に兵隊として戦地に赴いた者は、これを条件に米国への帰還が認められた。
ダン議員は、謝罪法案とともに、生き残りの退去者に補償を行なう法案の成立も目指している。しかし、シュワルツェネッガー州知事(共和党)は、将来、州に生存者から相次いで損害賠償請求が出されれば、大きな財政負担になるとして、補償法案の成立には消極的だ。昨年も同様な法案に拒否権を使っている。
シュワルツェネッガー州知事は最近、移民対策で厳しい意見を吐いており、謝罪法案にも署名するかどうかは不明だ。ダン議員は「強制退去を受けた人へのささやかな正義の印しを示す謝罪法案に誰が反対できるのだろうか」とけん制している。
第二次大戦中、米国在住の日系人もあらぬ嫌疑をかけられ、カリフォルニア州などで収容所に送られるという悲劇があった。レーガン大統領(故人)は88年に、誤りを認め、連邦法に基づき生存者に賠償金を支払っている。
米国では今、反移民感情が高まっている。戦争などの異常事態下では、しばしばマイノナリティー(少数派)への風当たりが高まると指摘されているが、2001年9月の米同時多発テロの後、最初はイスラム教徒、最近はメキシコを中心とする中南米系移民に批判の矛先が向かっている。
実際、メキシコ移民を追い出せとの雰囲気が世論として盛り上がりつつある。歴史は再び同じ事を繰り返すかもしれない。
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