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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2005年07月18日01時47分掲載
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イスラム組織が女装コンテストに乱入 金の巻き上げが目的か
ミスユニバース大会に出場、水着姿を披露したインドネシア代表が、本国のイスラム組織などから批判を浴びたが、今度は首都ジャカルタで開かれていた男性たちによる「女装コンテスト」の会場にイスラム過激派集団が乱入する騒ぎがあった。会場は一時騒然となったものの、主催者側が乱入者たちと直談判、コンテストは続行され、何とか優勝者を選び出すことができた。乱入者たちの狙いは「綱紀粛正」というより混乱に乗じた「金の巻き上げ」だったとみられる。(ベリタ通信=都葉郁夫)
ジャカルタ発のAP電(電子版)などによると、今回やり玉に挙がったのはジャカルタ市内のナイトクラブで開催されていた「女装コンテスト」。参加していたのはインドネシア語の合成語で「ワリア(waria)」と呼ばれる男性30人で、いずれも美しいメイクアップとセクシーなドレス姿などで舞台に登場、「美と優雅さ」を競い合っていた。
そこに殴り込みをかけたのが、キリスト教徒との抗争など過激な行動で知られる「イスラム防衛戦線」のメンバー約10人。「男性の女装はシャリアに反する」「子供たちに悪影響を及ぼす」と主催者側に詰め寄り、コンテストの即時中止を要求した。
盛り上がりをみせていたコンテストは、この思わぬ乱入劇で一時混乱したが、主催者側は同戦線の幹部と直談判し、「予定より早く終了させる」ことを条件にコンテスト続行を認めてもらったという。
その結果、民間会社で広報を担当している「オリビア嬢(20)」が栄冠を獲得、賞金250ドル(約2万7000円)とバンコクで来年開かれる同コンテスト世界大会への出場権および往復航空券を手にした。
関係者によると、イスラム防衛戦線は「男性の女装はシャリア(イスラム法)に反する」と叫んで乱入したものの、この主張はあくまでも「建前」にすぎず、本当の狙いはコンテストを混乱させて主催者側を困らせ、その間に金を巻き上げることだったとされる。
今回、コンテスト継続の代価が支払われたかどうかは不明だが、主催者側も同戦線の乱入目的はある程度分かっていたとされ、その上で戦線幹部たちと交渉していたといわれる。
ちなみに、今大会の名称「ミス・ワリア2005」の「ワリア」は、インドネシア語で女性を意味する「ワニタ」と男性を表す「プリア」からの合成語。同じ意味で使われる合成語としては「ワダム」(ワニタ+アダム)もある。
一方、独裁政治を敷いたスハルト元大統領時代、イスラム組織は治安当局の厳重な監視下に置かれたため、穏健な組織ばかりでなく原理主義組織や過激派組織も積極的な活動はほとんどできなかった。
しかし、元大統領が民主化の嵐に直面、退陣を余儀なくされた1998年以降、政治活動がかなり自由になるに従い、イスラム組織の活動も活発化し、中でも、反米などを掲げる過激派組織が台頭、カリマンタン島やスラウェシ島などでキリスト教徒たちと対立、抗争を繰り返す事態が繰り返されている。
2002年10月には、東南アジアのイスラム地下組織ジェマ・イスラミヤ(JI)の仕業とされるバリ島爆弾テロ事件が起き、地元民と外国人観光客ら202人が犠牲となった。イスラム過激派による爆弾テロ事件はその後、ジャカルタなどで毎年のように発生している。
シャリアの適用を強く求める過激派組織はこうした爆弾テロを起こすだけでなく、自由化による「社会の乱れ」にも目を光らせ、「売春や麻薬乱用の温床になっている」を口実に、バー、カラオケ、ディスコなどに押しかけ、破壊行為を働くケースも起きている。
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