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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2005年07月24日12時27分掲載
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米国を覆う家庭内暴力 暴行に耐えかね夫を殺害する女性も
米国では、年間400万人の女性が、夫や同伴者からドメスティック・バイオレンス(DV、家庭内暴力)を受け、このうち1200人が殺害されているという。暴行を繰り返す夫に耐えかねて、逆に夫を殺害するケースもある。禁固15年の刑を受け、米ミズーリ州の刑務所に収監されているシェリー・ヘンドリックソン(45)は、その1人。犯行時、夫に暴力を加えられたため、ショットガンで夫を射殺した罪に問われた。現在、米国の4つの法科大学院が協力して、減刑嘆願の運動を進めているが、減刑実現の道は険しい。(ベリタ通信=エレナ吉村)
米誌マザー・ジョーンズによると、法科大学院の研究者らが、1999年から2000年にかけて、家庭内暴力に関連した事件で罪に問われた女性受刑者の実態を調査、減刑運動を始めた。その結果、シェリーを含む11人が減刑対象者として選ばれた。
シェリーは94年10月、ミズーリ州の自宅で、夫のロドニーさんの頭を、ショットガンで撃ち抜き、殺害した。警察が現場に急行した際、シェリーは、目に黒いあざができ、夫から暴力を受けていた。
シェリーは、日ごろから夫の暴力に震えていた。犯行当日、夫は彼女の髪をつかみ、ベッドに彼女の手首を結びつけ、そしてレイプした。その後、夫が寝入ってから、ベッドからなんとか逃げ出し、ショットガンで殺害した。
その彼女は、結局裁判では禁固15年の有罪判決を受けた。夫は当日、大量のコカインを服用していた。しかし、シェリーが犯行当日に、警察の取り調べに対し、覆面姿の男たちが侵入し、夫を殺害したとうそをついたことなどが心証を悪くし、裁判でも有罪になった。
04年末、シェリーは、減刑は認められないとの通知を受け取った。しかし、他の一部の女性は、仮釈放の可能性が出てきている。法科大学院グループは、嘆願書の中で「彼女たちは“冷酷な心”で犯行をおかしたのではない。彼女たちの行為は、物理的かつ性的暴力の中で、絶望のあまり、犯行に及んだと理解されるべきだ」と訴えていた。
4人の子どもの母親でもあるシェリーは、獄中の身でも良き母であろうと努力している。毎週日曜には、子どもに電話をかけている。現在の心配事は、ドラッグを常用し、警察に逮捕されたこともある長女のことだ。その後、長女は、一時車の中で寝泊りするようになった。シェリーは何とか立ち直るよう働き掛けているが、刑務所からでは限界もある。苛立ちは募る。
一方、妊娠中の女性が、家庭内暴力で死亡するケースは、交通事故の次いで多いという。米国では、毎年32万4000人の妊婦が、家庭内暴力を受けている。子どもを持つことへの経済的、感情的ストレスが、家庭内暴力を誘発するといわれる。また18歳以下の若い年齢で子どもを生んだ女性が、出産3カ月後のうちに、相手から暴力を受ける確率も高くなっている。
このほか2002年の統計では、夫やボーイフレンドから殺害された女性のうち、多くが以前に家庭内暴力をかわすため、家庭から逃げ出していた経験があったという。
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