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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2005年07月29日16時46分掲載
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SWATが娘を殺した! 警察の強行策に落ち度はなかったのか
米カリフォルニア州ロサンゼルスで今月10日、1歳7カ月の幼女を人質にした父親が、ロサンゼルス市警のSWAT(特殊突撃隊)チームと激しい銃撃戦を演じ、幼女が巻き添えで死亡するという悲劇が起きた。検視の結果、幼女の死因は、SWATが撃った一発の弾丸が頭部を貫通したためとわかった。なぜ幼女が死亡しなければならなかったのか。警察の強行突破に行き過ぎはなかったのか。地域社会からは、警察批判の声が高まっている。(ベリタ通信=エレナ吉村)
各種報道を総合すると、ロス市警は同日、911通報を受け、現場に装甲車や警官やSWATを派遣した。男は、ホセ・パウル・ペニャ(35)で、自分の持つ小さな自動車販売代理店の事務所に、娘のスージー・マリー・ペニャちゃんを人質に立て篭もった。ペニャは、片手に銃を持ち、片手で娘を抱えて、時折警官隊に発砲した。
2時間半にわたってにらみ合いが続いた後、SWATは装甲車の銃座からペニャめがけて一発発射。警察側は、ペニャに命中し動けなくなったはずと判断、SWATの5人を突入させた。しかし、ペニャは奥の小さな部屋に逃げ込んでおり、そこから銃を発射。SWATの1人が銃を受け、負傷した。発炎筒も投げ込まれており、室内は煙も充満し、混乱した状態。そうした中で激しい銃撃戦が起きた。
人質になっている幼女の存在を知りながら、SWATは、なぜ銃撃戦を演じたのだろうか? 突入後、メンバーの1人が撃たれたため、自制心を失って乱射したとの見方もある。警察は明確な説明をしていないため、はっきりしたことはわからない。ともかく、現場で、ペニャは死亡、幼女は、父親の腕に抱えられて死亡した。
幼女には頭部一箇所に貫通銃創があった。ペニャが撃った銃弾は計40発、警官隊は計100発を撃ったという。検視の結果、幼女を撃ちぬいた弾丸は、SWATが突入時に使ったライフル銃に使われている弾丸と同じ種類のものであることが判明した。これにより、幼女は、SWAT突入時までは、生きていたことがわかった。
次に問題になるのは、誰が幼女を撃ったのかだ。狭い密室の中での出来事だが、警察側は、撃った者を特定するのは難しいと主張する。理由は、弾丸が幼女の体から貫通していること、また弾丸が発見されても形状が崩れている可能性があるためという。
事件後、ロス市警は、幼女の死亡に強い憂慮の念を表明。民間人からなる委員会で内部調査を開始したが、報告がまとまるのは数カ月後になる見通しだ。
ペニャは、犯行時、アルコールと、コカインの服用で、精神的に高ぶっていた。ペニャは、南米エルサルバドルからの不法移民で、かつで国外退去処分を受けていたが、ロスに舞い戻り、事業を営んでいた。
一方、幼女の巻き添え死をめぐり、ヒスパニック(中南米)系の地域社会から、警察が、父親の説得に十分時間を使ったのかと批判の声が上がった。幼女の葬儀の際には、群集の中から「警察は殺人者!」の声もかかった。
娘と夫を失ったロレナ・ロペスさんは、スペイン語系メディアに対し、警察が娘を殺したと発言し、警察当局は、子どもの生命の安全を優先すべきだったと主張。警察を相手に裁判に訴えると考えという。
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