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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2005年08月05日06時46分掲載
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ベビー・ブーマーなど4世代が共存の時代に 米国の労働市場
サイレント世代、ベビー・ブーマー、ジェネレーションX,それにミレニアルズと、米国の労働人口は、初めて4世代が共存する時代を迎えている。寿命が伸び、社会自体が高齢化している中で、労働の現場では、年齢の若い者が、上司に立つことも珍しくなくなった。世代交代の波が迫っている証拠でもあるのだが、職場では、今後世代間の考えの相違などが顕著になる可能性もあるという。(ベリタ通信=有馬洋行)
米ダラス・モーニング・ニュースによると、年齢差の問題に関しアドバイスするコンサルタント会社のチャック・アンダーウッド社長は「米国では、初めて4世代が活躍し、米国の労働力にとって重要なものになっている」と強調する。
4世代の最初は、サイレント世代で、1933年から1945年生まれ。年齢は60〜72歳で、米国には4900万人いる。大恐慌の後の経済再建や第2次大戦を経験した世代で、性格的には、順応型、自己犠牲型、用心深いなどの特徴があるとされる。ベビー・ブーマー(団塊の世代)は、1946年から1964年生まれで、年齢は40〜59歳。7600万人いる。経済的繁栄とベトナム戦争を経験した世代で、楽観的、チームワーク重視型とされる。
ジェネレーションXは、1965年から1980年生まれで、25〜39歳で、5900万人いる。“大統領の犯罪”といわれたウオーターゲート事件などを経験し、性格は、疑い深く、権力に懐疑的で、自立型とされる。最後のミレニアルズ世代は、1980年以降に生まれた者で、年齢は24歳以下。8000万人と最大勢力。希望にあふれ、目標追求型、非排他的などが特徴とされる。
寿命が伸び、健康な高齢者が多くなる中で、退職したり、レイオフされた人々が、労働市場に戻ることが多くなっている。会社側は、高い賃金を回避するために若い層を重用し始めているため、再就職の場では、中高齢者が自分の子どもと同じような年齢の者に仕えることも今や、珍しくはない。
ベビー・ブーマーの“引退”は、時間の問題だが、ジェレーションXとの仕事に対する考えにも違いがみられる。ブーマー世代は、長時間勤務をあまり気にしないが、X世代は、夕方5時にはさっさと帰宅する。ブーマー世代は、若い上司のこうした行動が理解できないという。
X世代のアニータ・カンダプールさん(27)は、5年前にテキサス州に私立学校を開設した若手の女性起業家。学校では、若手教師と感違える人もいるかもしれないが、40人の教職員と、300人の生徒を抱える学校の経営者。自分より年配の人たちを指導する苦労は多い。「若くして多くの人と仕事をするのは容易ではない。常に(力があることを)みせなければならない」
一部の企業の中には、職場での年齢差に関する問題に、正面から取り組むのを避ける傾向もある。年齢による差別と思われるので、躊躇しているためだが、辞人事専門家は、それぞれの価値観を持った世代間の相違を理解することは、ビジネスの発展に不可欠だと強調する。
一方、前述のアンダーウッド社長は、新旧の世代が、年齢に関するステレオタイプ的な見方を捨てて、双方がお互いに学ぼうとすることこそ大事だ、とアドバイスする。カンダプールさんも、学校の運営で悩んでいた時、60歳の女性スタッフから、激励されたことを記憶している。
そのスタッフは、「人生は楽じゃない」と相談したカンダプールさんに対し、「人生は楽じゃないが、今あなたは(問題を)上手に裁く方法を学んでいるのよ」と忠告を受けた。「彼女は本当に正しかった!」と、カンダプールさんは、当時を振り返って、その時の忠告に感謝している。
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