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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2005年09月07日12時49分掲載
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副業がばれた米国の元教師がプロレスの星目指す 少年時代の夢叶う
米国の高校教師が、学校を休んで副業のプロレスの巡業試合に出場していた話が以前報じられた。教師は結局学校を辞める形になったが、その話題性が幸運となって、全米最大のプロレス団体、ワールド・レスリング・エンターテイメント(WWE)からスカウトされ、このほどWWEと正式契約した。教師から専業プロレスラーへの新たな転身。この教師は「落ち込んでいたが、大変うれしい」と満面の笑みを浮かべている。(ベリタ通信=中邑真輔)
ニューヨークのローカル紙、クイーンズクロニクルによると、この男性は、同地区のカルドゾ高校で社会科の教師だったマシュー・ケイさん(31)。
ケイさんは昨年12月に日本の団体、ゼロワンMAXに参戦したほか、今年2月にはWWEの試合にも招かれた。
ところが、ことしに入り、ケイさんが日本遠征の事実を隠し、学校には「カリフォルニアにいる妹が病気なので看病していた」とうそをついていた。
さらに、ケイさんが自身のホームページにWWEの興行に参加していたことを書き込んでいた。教師が学校を休んで副業に励んでいたことになり、ニューヨーク市教育局も調査を始めた。ケイさんは懲戒の対象になる恐れがあったため、4月に学校を辞めた。
その後、途方に暮れていたケイさんにWWEが注目。7月にはWWEの看板プロレス番組「ロー」に出演し、トップレスラーでオリンピックのレスリング金メダリスト、カート・アングルと3分1本勝負で対戦した。
ケイさんは時間切れ寸前にアングルの必殺技の足首固めで敗れたが、反則の急所攻撃なども交えて善戦した。
この試合での活躍が評価されたのか、ケイさんはこのほどWWEと正式契約した。ケイさんは7月には、教師への復職が認められるなら、「病欠」の間に支払われた給料の返還などを受け入れる考えだったという。しかし、その直後にWWEから契約の申し入れがあったという。
実生活同様、「元教師のレスラー」というキャラクターで、近く定期的にリングに登場する。
元教師のWWEデビューは話題となり、ニューヨーク・タイムズ(首都圏版)やスポーツ雑誌スポーツイラストレイテッド、英国の大衆紙サンにも記事が掲載されるなど、ケイさんは一躍有名人になった。
ケイさんによれば、元教え子たちはケイさんを支援してくれているという。「彼らは、私が学校に戻ることを待ち望んでいる」。機会があれば、学校を訪問し、生徒たちに自分の人生について語りたいという。勿論、内容は、少年時代からの夢であるプロレスラーの道を追い求めた男のロマンだ。
「市教育局には何の恨みもない。子どもたちの人生に希望を与えたいだけだ」とケイさん。
WWEは北米だけでなく、欧州や日本にも定期的に遠征をしている世界最大のプロレス団体だ。しかし、最近は興行成績がふるわず、今夏には所属選手の大量解雇もあった。トップクラスの選手が集まるWWEでは、レスリングの技術だけでなく、キャラクターが確立した上で、リング上でのファンや相手レスラーとの「舌戦」などのパフォーマンスも優れていないと生き残りは難しい。
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