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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2005年10月29日10時24分掲載
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米で若者への酒類販売規制強化 飲みすぎで死亡例などが問題に
学生時代の楽しみの一つに挙げられるのが、友人たちを誘っての飲み会だ。しかし、あまり羽目を外して大騒ぎすると、時として大きな間違いを犯すことも。最近、米西部のオレゴン州にあるオレゴン州立大学で18歳の学生が、学生寮で開かれた飲み会で大量のアルコールを摂取したため死亡する事件が起きた。米国では、酒が飲める年齢は21歳だが、法定年齢以下の者に先輩たちがアルコールを勧めるケースが後を絶たないのも事実。地方都市によっては、若者への酒類販売をめぐり監視を強化する動きも出ている。(ベリタ通信=江口惇)
学生寮や学生会館、それにアパートなどで学生による週末パーティーがしばしば開かれる。飲み会には約59リットルの樽ビールがよく持ち込まれる。数百人が出席するパーティーもあり、主催者自体が酒を飲んで自制を失うこともあり、どんちゃん騒ぎになることもある。
ことし9月、ランス・ストリックランド君(18)はオレゴン州立大学のフットボール選手らが参加する学生寮でのパーティーに参加。当夜、ランス君は、したたか酒を飲んだ。この結果、血中アルコール濃度が許容基準をはるかに超え、寮内で死亡した。
ランス君に一緒に酒を飲んだフットボール選手2人を含む4人が、未成年者に酒を勧めた罪で、起訴される事態になった。一方、ステーツマンジャーナル(電子版)によると、米国では大学生の約半数が、飲み会に参加したことがあるという。酒を飲んだ後、車を運転したことがある学生も数多いといわれる。
▽酔っぱらい学生に暴徒鎮圧銃
またハーバード大学や国立衛生研究所などの調査では、急性アルコール中毒や、転倒、酒酔い運転などで毎年1700人近くの学生が死亡している。
米北東部マサチューセッツ州の州都ボストンでは昨年、大リーグのレッド・ソックスがア・リーグ優勝を決めたことに興奮した学生たちが、酒に酔って騒ぎ出し、警官隊が出動する騒ぎになった。この際、規制に当たった警官が暴徒鎮圧銃を発射、この弾がエマーソン・カレッジの女子大生(21)の顔に命中し死亡する悲劇が起きている。
ブルームバーグ(電子版)によると、ボストン市当局は、酒類販売業者に対し、樽ビールを購入する若者の名前を、毎日ごとに警察署の通知することを義務付ける方針を最近打ち出している。
米国では、未成年者が酒類を購入することは禁じられている。酒類業者は未成年者か判断ができない者には、年齢がわかる自動車免許証などの提示を求めている。このため未成年者が酒を購入することは事実上不可能だが、先輩たちがパーティーで未成年者に酒を勧める行為までは、警察も目が届かない。
そこで考え出したのが樽ビールの購入者の氏名を警察に届ける措置の導入だ。常に警察の監視の目があることを学生たちに意識させるのがその目的のようだ。
しかし、こうした対応によっても飲酒上のトラブルがなくなるとの保証はない。大学生の飲酒を、一種の文化的伝統とみる社会的風潮が残っているからだ。
ボストンはその周辺には、ハーバードやボストン、ノースイースタンなど多くの大学などが集まり、学生数は20万人に達しているが、今のところ、市当局の監視強化に対して大学や学生から苦情の声は上がってないという。
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