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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2006年01月04日17時10分掲載
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口、耳を切断された人々を救え! ウガンダで国境なき医師団
アフリカのウガンダの反政府組織に、口や耳を切断され、不自由な生活を送っている住民を救おうと、国際緊急医療団体「国境なき医師団」(MSF)とオランダの慈善組織「インタープラスト・ホーランド」などが、ウガンダ北部のキトゥグムで、05年12月から再生のための形成手術を行なっている。国際的な医療スタッフによる大掛かりな形成手術の試みは今回が初めて。ウガンダ北部では、19年に及ぶ紛争が続いており、住民はこの巻き添えで口や耳、それに指を切られる仕打ちを反政府勢力から受けている。(ベリタ通信=江口惇)
ウガンダ北部では1986年ごろから反政府勢力が活発化し、指導者ジョゼフ・コニー氏に率いられたキリスト教原理主義組織「神の抵抗軍」(LRA)が、長年ウガンダ政府軍と衝突を繰り返している。コニー氏は独自のキリスト教観に基づいた理想国家の建設を目指している。兵力は2000人と推定されている。
これまでにウガンダ政府と何度か和平交渉が持たれているが、多くが決裂している。一時隣国スーダンから軍事支援を受け、兵器などを調達していた。
LRAは1987年ごろから、ウガンダ北部で組織的な子どもの集団誘拐を実施。男子は反政府戦士として訓練され、また女性は兵士の性の奴隷になることなどを強要された。このほか住民の虐殺も行ない、国際社会から人権違反の元凶と強く非難されている。
LRAは北部の村の急襲を繰り返し、このため一時160万人の国内避難民が発生、現在でも多くの人々がキャンプ生活を余儀なくされている。
その後LRAは、ウガンダ政府軍を支持する住民に対し、罰として口や耳などを切断する報復を行なった。MSFなど国際ボランティアの医師団が、今回救おうとしているのは、こうした住民だ。
アムステルダム・ニュース(電子版)によると、ウガンダのMSF事務所の代表クリスティン・シュミットさんは「唇がなくては、飲んだり、食べたりすることはほとんど不可能だ」と述べる。
実際、口が閉じることができないため、ほこりやハエなどが入ってくるという。水を飲むときも、ストローを使う必要がある。
LRAによってこうした仕打ちを受けた人の実数はつかめていない。メディカル・ニュース・ツデー(電子版)によると、今回唇などの形成手術を受けるのは12人の患者で、参加者のレイン・ジーマン博士は「今回、最初に選んだ患者は、正常な生活を送るのがほとんど困難な人々だ」と、話している。
治療はキトゥグムのキリスト教系病院で行なわれている。多くの患者が、何度か手術を受ける必要があるという。また手術とともに、こうした悲惨な経験をした人々に心のケアを行なう、カウンセリングも併せて実施することにしている。
医師団は3〜6ヵ月後に治療の予後のためウガンダを訪れる予定で、その間に新規の患者を受け付けるという。ボランティア活動のため予算の制限があるが、今のところ、何人ぐらいが治療を求めてくるのか予測がつかないと話している。
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