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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2006年01月06日17時53分掲載
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マスコミの美談仕立てに怒り 祖母救出の少年は英雄?
米マサチューセッツ州ブロックトンで2005年12月半ば、出火したアパートから12歳の少年が、一緒に住んでいた祖母(79)を身の危険を顧みず、必死で担いで救出した。少年は祖母を救えたが、火事で、7年前に父親(故人)からもらった貴重な大リーグ野球カードのコレクションを失った。マスコミは趣味の野球カードをすべて失いながらも、祖母を救った少年を「英雄」と称えた。しかし、共に焼け出されたアパートの住人からは、少年が住んでいた部屋が出火元だけに、美談に仕上がったメディアの報道に戸惑っている。(ベリタ通信=苅田保)
17日午後5時ごろ、3階建てのアパートの2階に住む少年のアパートから火が出た。当時部屋にいたのは、少年のほか、15歳の姉と祖母の3人。母親(41)は外出中だった。
出火原因は、少年の家に遊びにきていた祖母の孫の二人が、誤ってろうそくを倒し、その火がソファーに燃え移ったため。少年は、歩行が困難な祖母を担いで外に救出する一方、他のアパートの住人に脱出するよう呼び掛けた。
少年はこの間に父親からもらった1万枚に上る野球カードのコレクションすべてを失った。彼のお気に入りのカードは、ヤンキース球場でポーズを取る伝説的なホームラン打者ベーブ・ルース(1895〜1948年)のものだった。
少年は取材に対し、救出に関しては「怖くはなかった」と答えたが、野球カードが焼失については、落胆している心情を吐露した。
マスコミがこの事件を報道すると、各方面から同情の声が寄せられた。州内に住む修理工ケビン・ラーソンさん(43)もその1人。少年の苦境を知り、涙を流した。早速少年に100ドルの寄付を贈るとともに、スポーツ・グッズ店を経営している知人に協力を依頼、この経営者は少年に幾つかの野球カードを贈ることを快諾した。
米紙サンディエゴ・ユニオン・トリビューンは社説に取り上げ、「勇敢な少年が人々の温かさを知る」と見出しで、野球カードを失った少年に、善意の声が届けられたことを紹介した。
しかし、ザ・エンタープライズ紙(電子版)によると、一緒に焼け出された住人は、すべてを美談として扱うことには異議を唱える。
一階に住むジェニファー・アスドットさん(33)は「少年らは、うちの前を何度も通ったようだが、ドアをたたいて火事を知らせるようなことはしなかった」と話す。「(火事を)大変腹立たしく思っている。初めから孫の子どもたちをよくみていれば、こんなことは起こらなかった」とアスドットさん。
鎮火後、住人たちが火事現場に戻ったが、少年の家族に対する怒りに満ちていたという。当日夜、マスコミ陣が談話取材をしようとしたが、火災に巻き込まれた住人たちの中には、インタビューを拒否する人もいたという。
3階に住むキャサリン・ハスケルさん(33)は家族4人暮らし。近く別のアパートの移る準備をしていた矢先の火事だった。「電気製品も、学校用具も、子どものベッドも、すべて失った」とがっくり。今後は、借りる予定だったアパートに早めに移るという。
一階に住むアスドットさん一家6人は、次のアパートが見つかるまで、ハスケルさんの所に同居する予定。美談の陰で泣く人もいるようだ。
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