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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2006年01月17日20時33分掲載
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フィジーでクーデターの恐れ? オーストラリア政府が懸念
【アデレード16日=木村哲郎】フィジー軍司令官でインド系のバイニマラマ氏がさきごろ、現在フィジー政府が審議している、2000年5月の国会占拠事件に関わったフィジー系の武装グループの訴追を免除する法案が可決された場合は、新たなクーデターを起こして政権を奪うとの声明を発表した。この動きに対してオーストラリア政府は「軍は政治に関与するべきではない」と批判した。
国会占拠事件ではフィジー系住民の権利を主張する武装グループが、当時のインド系の首相らを人質にして国会に立てこもった。その後、軍は戒厳令を敷いて事件の首謀者との間で交渉をまとめ、武装グループは投降した。
バイニマラマ司令官は、現在審議されている訴追免除の法案はフィジー系先住民を優遇するもので、インド系住民への差別だと話している。法案は2月に国会で可決される見通しだ。
この発言に対し、オーストラリアのハワード首相(夏期休暇中)に代わるマーク・ヴェイル首相代理は13日、「オーストラリア政府は(フィジーの)政治と経済の安定のために軍の政治への関わりは必要でないと理解している」との声明を発表した。ヴェイル首相代理によると、今後もオーストラリア政府は、民主的な選挙により選ばれた現在のフィジー政府の維持のために「状況を監視」を続けるという。
一方、フィジー政府は同日、武力行使の脅迫にもかかわらず安定した政権を保っていると述べ、軍部はクーデター計画を否定した。しかしオーストラリアの国営放送SBSによると、首都スバの軍兵舎では不穏な動きが見られるという。ただ増員された警察により安全上の危険はない。
イギリスの植民地だったフィジーは、同じくイギリスの植民地だったインドから移民の流入があった。しかし、1990年ごろにはインド系住民が流出したため、現在の人口構成はフィジー系住民が51%、インド系住民が44%となっている。
フィジーは対立する民族間の抗争により政情が不安定な状態にある。2000年の国会占拠事件の後に実施された選挙では、政権がインド系からフィジー系に交代した。
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