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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2006年02月19日17時03分掲載
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警官を刺激しないのが身を守る道 銃社会米国の現実
銃の保持が憲法上で許されている米国では、警官も一般の市民も、いつ銃で撃たれるか気をもんでいるようだ。車を運転中の市民が巡回中のパトカーに停止を命じられた場合、市民は警官をいたずらに刺激しないように言動に注意することが必要だという。車社会の米国だけに、高速道路上ではカーチェイスが頻発し、警官もいつ犯人側から発砲されるかと神経を尖らせている。それだけに下手に怪しげな行動を取ると、警官から発砲され、一命を落とすかもしれない。(ベリタ通信=有馬洋行)
米紙プレス・エンタープライズによると、警官も人の子で、毎日の勤務が無事に終わり、家族のもとへ元気で帰ることを望んでいる。そうした警官たちは、カーチェオスでパトカーを振り払って逃げようとする不審車両に遭遇すると、警官は様々な想像を張りめぐらせ、自問するという。
「なぜ逃げるのか」「銃を持っているのではないか」「死体を運んでいるのではないか」──など、警官自体も不安な気持ちになるという。こうした気持ちが起きるのは、過去に警官が不審車両を追跡し、犯人から銃で撃たれて死亡する事件が相次いでいるからだ。一種のトラウマ現象といえる。
こうした気持ちの中で勤務している警官たちは、職務上さまざまな車に停止を命じ、取り調べを行なう。当然、中には、不審車両と勘違いして、停車を命じられる一般市民の車もある。
自分が特に違反を犯したとの意識がない場合は、市民は「なぜ停車を命じられてのか」と、不安な気持ちになる。心臓の高鳴り、血圧の上昇などがドライバーに起きるといわれている。しかし、一般ドライバーは、そうした状況下でも銃を持っている警官をいたずらに刺激しないような心構えが必要という。
米カリフォルニア州立大学サンベルナルディノ校のエルサ・バルデス教授(54)は、自らの恐怖の体験を告白している。
ある日、大学に通う息子らを迎えにキャンパスに車で入った。ところが息子たちが持っていた水泳用の道具を、構内にいた誰かが「ライフル銃」と誤認、警察に通報。車を走らせていたバルデス教授は、警官に停止を命じられた。警官は銃を抜き、両手をダッシュボードの上に乗せると指示したという。「まったく恐ろしかった」と同教授は語っている。
警官は銃が氾濫する社会で、かなり神経質になっているという。不審者を停車させた場合、暗がりでよく見えないときなどは、ちょっとした勘違いで、銃を発砲しかねない状況にもなっている。
識者たちは、悲劇を回避するためにも、警官に停止を命じられた場合は、ドライバーは、沈着かつ冷静に警官の指示に従うべきだとアドバイスする。
具体的には、パトカーが自分の車の背後で停止を命じた場合、直ちに道路脇に停車する。両手はハンドルの上に乗せたまま、シートに座ったまま、警官を待つ。警官の指示に従い、ゆっくりと体を動かす。
警官の態度が無礼だと思っても、無愛想にならず怒ったりしてはならない。自分がなぜ停車を命じられたのかわからず、質問したいと思っても、初めは我慢をして質問を控える──などが、必要だという。
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