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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2006年03月14日17時23分掲載
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ハーバード大のインド系現役女子大生が文壇デビュー 入学までの自伝的作品
中国と並んで経済躍進が目覚しいインド。米国にも多数のインド人が移住し、科学や文化の世界で大きな貢献をしている。世界的にインドへの動向に関心が集まっている中で、米国で育ったインド系の現役女子大生が近く、その才能を認められ、文壇の世界にデビューする。既に米国の出版社との間で、50万ドル(約5800万円)の出版契約を結んでいる。処女作は、東部の名門私大ハーバード大学の入学を目指した家族の姿を描いたストーリー。本人もハーバード大の学生で、自伝的作品になっている。(ベリタ通信=苅田保)
米国に移住したインド人は、他の国々の移民者に比べ、相対的に高い教育を受けたインテリ層が多いとされる。勢いその子弟にも医師や学者、エンジニアなどの職業に就くことを要求するといわれる。インドは英国の植民地だった影響で、英語力も心配がないのが強味。米国のコンピューター企業がインド人の技術者を重宝するのも、その能力のほかに語学力がかなり影響している。
今回本を出版するインド系米国人のカーブヤ・ビスワタナンさん(19)は、米ニュージャージー州生まれ。出版契約を結んだのは、ハーバード大学1年生の17歳の時で2冊の出版契約になっている。第1作目の作品はことし4月に出版される予定で、初版は7万5000部が予定されている。
米紙ボストン・グローブなどによると、物語の内容は、両親が成績優秀な娘をハーバード大学に入れるまでの奮戦記。幼稚園の頃から、両親は娘をハーバード大へ合格させる長期戦略を描き、勉強一本やりの生活だった。
娘は、普通の米国人のティーンの生徒が行う、ボーイフレンドとの付き合いや、ダンスパーティーなど出席といった米国文化とは無縁だった。しかし、ハーバード大学への希望面接で家族は、大学側からハーバード大学が求める人材は、単なるガリ勉家ではなく、幅広く社会的な訓練を受けている者と言われ、愕然とする。
家族は、ここでハーバード大入学戦略を修正し、今度は自宅で娘が購読していた物理学関係の雑誌を止め、ティーンが読む雑誌に切り替えるなど、米国文化を身につけるために新たな戦略を練るといった筋書きだ。
米国の大学は一般に、SATと呼ばれる大学入学適正試験などの点数や、高校の重点科目の評価のほか、スポーツ活動や地域社会への貢献度などによって、総合的に判断され、入学が決まる。大学入学希望者の中には学業成績が抜群でも、スポーツなど行っていない場合には、不合格になる者もいる。
ビスワタナンさんは高校時代から作文が優れていたという。高校生の多くは、エッセイなどの宿題に四苦八苦し、初稿から完成に至るまで、担当教師から朱筆を何度も入れられるのが普通。しかし、彼女を知る大学入学アドバイザーは、その作文能力の素晴らしさに驚いたという。彼女を出版社に引き合わせたのも、このアドバイザーだ。
ビスワタナンさんは大学卒業後は米国の金融基地として知られるウォール街で働くのが今の夢。物を書くことは、自分にとって特に負担になるものではないと語る。食事をしたり、睡眠を取ることと同じように生活の一部だと説明している。
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