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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2006年03月31日07時48分掲載
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「悪事の結晶」の品々オークションに 私腹肥やし尽くした米下院議員の持ち物
米政治史上でも悪質な部類にランクされる巨額賄賂事件で実刑判決を受けたランディ・カニンガム元連邦下院議員(64)。その元議員から国税当局が没収した家具、じゅうたん、骨董品などのオークションが最近、米カリフォルニア州ランチョドミンゲスで開かれ、計9万4625ドル(約1100万円)の売り上げを記録した。元議員は政府調達をめぐり国防関連企業から240万ドル(約2億8000万円)の賄賂を受け取るなど、私腹を肥やし尽くしていた。(ベリタ通信=エレナ吉村)
大きな倉庫が競売の会場となり、マスコミも取材に多数訪れた。カメラのフラッシュがたかれる中で競売がスタート。カニンガム元議員の米カリフォルニア州ランチョサンタフェの豪邸で、賄賂品として認定され、差し押さえられたフランス製の家具や、ペルシャじゅうたん、フランス製大型衣装ダンスなどが次々と競売にかけられた。
単品で値が張ったのはペルシャじゅうたんで1万ドルの値がついた。フランスの衣装ダンスには7100ドルで落札された。メディアで大きな話題となった人物の所有していたものだとして、入札に参加する者もいた。競売で得た収入は、賄賂犯罪に行った国税当局とFBIが折半する仕組みになっているという。
元議員はカリフォルニア州選出の共和党員だった。昨年の事件発覚で議員を辞職している。かつてベトナム戦争に従軍し功績を挙げた人物だっただけに、関係者に大きな衝撃を与えた。また与党共和党議員による汚職事件だったため、野党民主党にとって共和党攻撃の格好の材料になった。
■167万ドルの自宅購入で発覚
汚職事件摘発のきっかけは、カリフォルニア州デルマールにあったカニンガム元議員の自宅売却をめぐる不正行為の捜査だった。国防関連業者は元議員の自宅を市場価格より大幅に高く買うことで、実質的に賄賂を支払っていた。
当時元議員の自宅の市場価格は約97万5000ドルだったが、国防業者はこれに70万ドルも上積みして167万5000ドルという、とてつもない価格で家を購入していた。
この事件の捜査から業者と元議員の癒着の構造が浮かび上がった。昨年、米連邦捜査局(FBI)の調査で、元議員が国防関連業者二人から、政府調達で口利きをする見返りに賄賂を受け取っていたことが判明した。
カニンガム元議員は、首都ワシントンとニューヨーク州ロングアイランドにいる二人の国防関連業者から5年間にわたり賄賂を受け取っていた。
ある国防関連業者は2002年に、元議員の働きで1億5000万ドルの大型契約を結ぶことに成功しているという。業者からみれば、国防総省などから大型契約が取れれば、ある程度の賄賂を支払っても採算が取れることになるわけだ。
元議員が受け取ったのは、現金のほか、ヨット、高級車ロールスロイス、骨董品など多岐にわたる。一部の報道では、ヨットとロールスロイスは起訴前に名義変更が行われているという。
元議員は現在服役中だが、医師が長期間の服役に耐えられないと判断すれば、減刑される可能性もあるようだ。
一方、4月に議員辞職で欠員となった選挙区で選挙が行われる。元々共和党の地盤だが、民主党議員も追い上げているという。
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