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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2006年04月11日00時30分掲載
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血の海に横たわる遺体写真を掲載、謎多いカナダ人夫妻殺害事件
メキシコ東部の保養地カンクン近くのホテルでカナダ人夫妻がことし2月、首を切られて殺害された。メキシコ捜査当局は、同じホテルに泊まっていた2人のカナダ人女性が犯行に関与した疑いがあるとしたが、既に帰国している二人は無実だと反論。しかし、メキシコでは、タブロイド紙が犯行現場の生々しい写真とともに、この二人を有力容疑者として実名で報道するなど、波紋が広がっている。(ベリタ通信=エレナ吉村)
事件が起きたのは2月20日。カナダのオンタリオ州に住むドメニコ・イアニエロ(59)と妻のアヌンシアタさん(55)が、ホテルの一室で首からか血を出して死亡しているが発見された。二人は娘の結婚式に出席するためホテルに泊まっていた。
各種報道を総合すると、メキシコ捜査当局は当初窃盗など「プロの犯行」との見方をしていたが、間もなく同じホテルに泊まっていたカナダ人女性の犯行との見方を強めた。犯行現場からこの女性らが泊まっていた部屋まで血痕が点々としていたことを理由に挙げている。
しかし、奇妙なことにメキシコ捜査当局は、遺体発見後ホテルに非常線を張らなかったばかりか、当時投宿していた客たちがチェックアウトするのを許していた。また犯行現場の部屋の廊下にあった血痕が、警察が到着する前にモップで洗い落とされるということも起きている。
容疑者と名指しされた二人は最近、カナダのニュース番組に登場し、無実を主張するとともに、ハーパー・カナダ首相にも協力を呼び掛けた。一人は学生でもう一人はホスピスの仕事をしている女性。
この事件をめぐってはメキシコのファックス大統領が、カナダのメディアとの会見で、カナダ人が犯行を企てた可能性があると明言している。しかしメキシコ捜査当局は、犯人の身柄引き渡しをカナダ政府に請求しておらず、捜査がどこまで進展しているのかはっきりしない。
カナダのメディアも捜査の進展に注目しており、3月31日にカンクンで開かれた米国・カナダ・メキシコの3首脳会議の後の記者会見で、カナダのテレビ局の記者が、この事件について質問している。しかし、フォックス大統領は、カナダ人女性らに対する処遇がどうなるか、回答を避けた。
この会議前日には、メキシコの地元タブロイド紙ペリオディコ・ケキが、血の海の中に倒れている被害者二人の写真を公表するとともに、容疑者二人を実名を挙げて報道し、被害者の遺族が怒りの声を挙げている。
殺害された二人の家族は、事件の公正な情報を得る目的でカナダの著名弁護士エドワード・グリーンスパン氏を雇っている。同氏は、フォックス大統領が殺人事件についてカナダ人犯行説を主張していることについて、犯人が特定されていない捜査の途中で、一国の指導者がこうした発言を行うのは問題だと批判している。
その上で、メキシコ国内の治安が悪さが表面化すると、外国人観光客の足にも大きな影響が出るため、外国人特にカナダ人の犯行としたのではないかと指摘している。
事実、メキシコは殺人事件の発生などでは、世界でも治安の悪い国にランクされており、グリーンスパン氏は、「メキシコは安全な国とはまったくいえない」と話している。
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