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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2006年04月22日02時47分掲載
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違法な豊胸手術で米著名外科医を起訴 禁止のシリコン樹脂を使用
米カリフォルニア州ビバリーヒルズの著名形成外科医がこのほど、米国で美容目的での使用が禁止されている豊胸手術用のシリコン樹脂をメキシコから違法に入手し、患者に手術を施していた罪で、連邦大陪審から起訴された。シリコン樹脂は、体内でシリコン漏れが生じた場合、がんなどの健康被害を引き起こすとして、米食品医薬品局(FDA)が1992年から使用を禁じている。しかし、シリコン樹脂は自然なバストの形状が出せるため、一部の米国人女性の間で、根強い人気がある。(ベリタ通信=苅田保)
起訴されたのは、フレデリック・コービン被告(62)。同被告は米国の南部国境に近いメキシコ領のティフアナ市から、シリコン樹脂を送ってもらい、1996年から少なくとも3人の米国人女性に美容目的でインプラント手術をした疑いが持たれている。
米国では92年に美容目的のシリコン樹脂の使用は禁止されたが、乳がんの手術を受けた人に対するバストの“再建手術”や、研究目的の場合は、シリコン樹脂の使用が許可されている。現在、美容目的の場合は、食塩水の入ったインプラントが利用されている。
米紙ロサンゼルス・タイムズによると、コービン被告は、ティフアナ市でフランス製のシリコン樹脂を入手し、米国に持ち帰った女性から手術を依頼され、了承した。これがきっかけになり、1996年からティフアナ市からシリコン樹脂を違法に手に入れるようになった。
違法手術が明るみに出たのは、看護婦がFDAに通告したため。コービン被告は研究目的などと称して報告をごまかし、シリコン樹脂のインプラント手術を行っていた。
看護婦の話では、1999年から2001年にかけて、40人の女性が、美容目的で手術を受けたという。しかし、今回は、3人の女性に対する手術だけで起訴された。
■米では年間30万人が豊胸手術
米国では年間30万人の女性が美容目的で豊胸手術を受けるという。こうした女性の中には、米国境を越えてティフアナ市に入り、そこの病院で豊胸手術を受ける人も多い。同市には、旅券やビザなしで短期間の旅行ができるため、多くの外国人が訪れている。
ティフアナ市のクリニック「メディカ・ノルテ」によると、バストを大きくすることを希望する患者の8割が米国人女性で、その大半がシリコン樹脂を希望するという。ティフアナ市には、欧州で生産されたシリコン樹脂が町の薬局で割引価格で売られている。
コービン被告は、ブラウン大学卒業後、ニューヨーク大学医学部で学んだ。患者の中には、俳優や政治家ら著名人も多い。同被告を紹介したウェブサイトは、米国のトップ外科医の一人と賞賛している。
ボランティア活動にも参加し、アフリカでみつくちに苦しむ子どもたちに手術を施すプログラムにも加わるなど、新聞、テレビ、雑誌などのメディアにもしばしば紹介されている。
しかし、これまでに何度かトラブルを起こしている。1992年には患者の診療記録を正確に記さなかったとして、罰金を払い、2年間の保護観察処分を受けている。
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