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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2006年05月01日01時44分掲載
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社交上のキスでウイルスに感染? 鳥インフルで高まる警戒心
世界的に鳥インフルエンザ(H5N1型)が流行している中で、米国で日常的な生活習慣である、挨拶のキスや親愛のための抱きし合う行為などに微妙な変化が出ているという。鳥インフルエンザはウイルスが突然変異すると、人から人へ感染する可能性があり、大流行する恐れがある。米国の新聞、テレビでも鳥インフルエンザが何度か取り上げられており、こうした心理的な影響によって、米国民の間で接触感染に対する警戒心が高まっているようだ。(ベリタ通信=苅田保)
米国は、鳥インフルエンザが新型ウイルスに変異し、大流行に備えて国家戦略を打ち出している。巨費を投じて新しいワクチンや抗ウイルス薬の備蓄などの対策を進めている。仮に新型インフルエンザが蔓延した場合、最悪のシナリオでは、200万人が死亡する事態も想定されているという。
米紙プレス・エンタープライズによると、米国民の間で、挨拶の際に、軽く頬にキスをしたり、友人や会社仲間が社交的に抱き合う、いわゆる「ハギング」行為は日常的に行われている。しかし、鳥インフルエンザの世界的流行で、混雑した街頭や、パーティーなど多くの人が集まる場所への参加を懸念する人が増えている。
こうした反応は、十数年前にHIVウイルスの恐怖が喧伝された時にも、起きたことがあるという。米カリフォルニア州リバーサイド郡のカイザー医療センターのデイビッド・リー博士は、HIVウイルスと同様に、頬などへの軽いキス程度では、感染は起きないと説明している。
事実、キスで鳥インフルエンザが人から人へ感染したとの報告は、これまで当然出ていない。
リバーサイド郡疾病抑制部門の責任者バーバラ・コールさんも、「社交的な頬へのキスによる危険性は少ない」と語るとともに、友人同士らの「ハギング」についても心配する必要はないと強調する。
一方、恋人同士らの濃厚なキスの場合については、医学関係者は社交的な頬へのキスなどとは状況が異なると説明している。
俗称で“キス病”と呼ばれる「伝染性単核球菌」は、唾液中の病原体によって、相手のC型肝炎に感染する恐れがある。一般に人間の口の中には多くの菌が住み着いているといわれ、唇などに発疹の出るウイルス性感染症のヘルペスも、傷口などから感染するという。
米国では様々な会合やパーティーが行われている。多くの人の中で、誰が保菌者かは当然わからないが、仮に身近な距離で会話をしている時に、保菌者の相手がくしゃみや咳をした時に、感染する可能性もある。また握手によっても感染が広がる危険性が高く、医学者は手をこまめに洗うことを勧めている。
パーティーに出席して、社交上のキスや、握手を相手が拒むような仕草を示す時は、なんらかの理由があると考える必要がある。相手の態度をボディーラングエッジから読み取ることも、マナーの一つだとある関係者は指摘している。
鳥インフルエンザの変異によって新型インフルエンザが流行するかどうかは今のところ、予測がつかない。仮に世界的に蔓延する事態になれば、米国人の生活習慣も大きく影響を受けるのは必至だ。社交上のキスも厳禁となり、殺伐とした社会が出現することだけは間違いないようだ。
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