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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2006年05月01日06時25分掲載
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米海兵隊の多くは「戦争に反対」 戦死兵士の父親がたった一人で抗議
イラク戦争で息子を失った元海兵隊員のテリー・デービスさん(46)が、ブッシュ大統領が今月23日に、米カリフォルニア州トゥエンティーナイン・パームズにある米海兵隊の基地を訪問した際、基地から少し離れた交差点付近で、たった一人で抗議を続けた。「誰かが戦争に反対する声を挙げなければいけない」とデービスさん。「海兵隊員の多くは、戦争に反対している。しかし、彼らは声を挙げることができない」と語った。(ベリタ通信=苅田保)
米紙プレス・エンタープライズなどによると、デービスさんは20年間海兵隊で暮らした。その間ソマリアや第一次湾岸戦争に従軍した。
息子のザカリア・スコット・デービスさん(25)が死亡したのは2005年1月6日。イラクのアンバルで仕掛け爆弾が炸裂、死亡した。妻と二人の幼い息子が後に残された。
「イラクから撤退する時期だ。われわれは、もう多くの犠牲を払った」とデービスさん。大統領の訪問当日、基地から1・6キロ離れた道路脇に、赤のピックアップ・トラックを停め、基地に出入りする車両に抗議の意思を伝えた。
トラックの荷台に座り、その脇に置かれたプラカードには、「部隊を支持する。シンディ・シーハンを支持する。ブッシュ弾劾を支持する。ビンラディンを見つけろ」を書かれてあった。
「われわれは、フセイン(イラク元大統領)が想像もしなかったほどのイラク人を既に殺した。われわれがイラクから撤退しても、世の終わりにはならない」
息子のイラク出征は、二度目だった。息子は父親のデービスさんに、今回は悪い予感がすると弱音を吐いた。しかし、デービスさんは、海兵隊員として十分な仕事をしろと檄を飛ばした。息子が戦死した今、息子から言われた言葉が何度も思い起こされるという。
▼撤退しても「息子は無駄死にではない」
デービスさんは、ブッシュ大統領が、反戦の母と呼ばれたシンディ・シーハンさんとの面会を拒否したことを怒っている。イラク戦争で息子を失ったシーハンさんは昨年、テキサス州のブッシュ大統領の別荘前で、面会を求めて座り込みの抗議をし、全国的に知られるようになった。
「もし、大統領がシーハンさんに会い、慰めの声をかけていたならば、私は今頃、もっと大統領を支持していただろう」
また大統領が、米軍が今、イラクから撤退すれば米軍の戦死者が無駄死になると発言したことについても、「どの兵士にも無駄死などはない。任務のために死んだのだ」と反発している。
海兵隊の基地のあるトゥエンティーナイン・パームズ周辺の住民は、ほとんどブッシュ大統領の基地訪問を知らなかったという。
この海兵隊基地からはイラク戦争が2003年3月に始って以来、少なくとも79人が死亡している。ブッシュ大統領は23日、基地内での宗教行事に参加した後、海兵隊員らを激励し、一緒に昼食を取った。昼食中、大統領は、「イラク移行政府の首脳は、米兵士の働きに深く感謝している」などと述べ、海兵隊員を激励した。
しかし、イラクでは米兵士の死亡が相次ぎ、米主要メディアの最新調査でも、ブッシュ大統領の支持率は、30%台前半までに落ち込んでいる。退役将官らからは戦争計画を策定したラムズフェルド国防長官に対し、異例の辞任要求が出ている。
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