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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2006年05月25日00時53分掲載
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西パプアになお「地球最後の食人族」 豪テレビがコロワイ人を特集 すばらしいツリーハウス文化も
【アデレード23日=木村哲郎】インドネシア西パプア南部のエイランデン川流域に住むコロワイ人は、1万年前の石器時代と変わらない生活を今でもしている。熱帯雨林の木の上に部族間の争いから家族を守るためにツリーハウスを建てる民族として一部の人々には知られているが、奥地に住むため、文明とほとんど接したことがなく、魔力を信じ、性器のみを葉で隠した姿で生活をし、そして、今でも人肉を食べている。オーストラリア民放9チャンネルの人気報道番組「60ミニッツ(オーストラリア版)」がこのほど現地を取材、生活の様子を放映した。
今回、人肉を食べているコロワイ人との接触に成功したのは作家でジャーナリストであるポール・ラフェーエル氏。同氏が始めてコロワイ族と接触したのは10年前で、その時に食人の話はすでに聞いていたという。 同氏は今回、物的証拠を探すためにパプアを再び訪れ、これに「60ミニッツ」のクルーが同行した。
ラフェーエルらによると、コロワイ人が文明と接触したのは1970年代後半。石の斧で木を切り倒すなど、石器時代の生活様式を今も続けているため、病原菌への感染などによる死を理解できず、誰かが不可思議な死を遂げると、悪霊「カクア」の仕業だと考える。 同氏によると「コロワイ人は死者はカクアの魔術の犠牲になったと考える。そこから『魔女狩り』が始まる。誰かがカクアに違いない、と。そこで皆が集まり誰がカクアなのかと相談する。そしてカクアとみなされた者を陰惨に殺して食べる」という。その人肉の味はコロワイ人によると「おいしい」という。
取材チームは弓と矢で武装した部族に取り囲まれ、それを金で解決するなどしながらエイランデン川の上流を目指し、ついに友人の男性を殺して食べたことがあるコロワイ人との接触に成功した。 この男はその時のことについて「別に普通のことだ。悲しんだりするわけじゃない」と述べ、殺害の方法について「まず首を切った。その後は腹を割いて、腸を出す。肋骨を切り、最後に手足を切り落とした」と語った。
また殺した理由については「従兄弟が死ぬ前にその友人をカクアと名指ししたからだ。責務としてその男を捜し、殺した。カクアを殺した」とし、殺した者は「友人であり、親戚の者だった」と答えている。 証拠として放映された殺された男の頭蓋骨は割られていた。ラフェーエル氏によるとコロワイ人は歯、体毛、爪を除いてすべての部分を食べるという。
一方で、ラフェーエル氏は、コロワイ人が地上数十メートルの樹木の上に作るツリーハウスを「シドニー・オペラ・ハウスを含めた全ての建築物の中で最も素晴らしいものだ」と評している。
取材クルーがさらに奥地に行くと、文明人と全く会ったことのない部族の村があった。その村では取材チームが来るとのうわさを聞いて幽霊が来ると思っていたという。その村のある家にはいくつかの槍があり、猪用や鳥用など用途が分かれている。そして人を殺すための槍もあった。
番組の中で、村人は無邪気に文明人と接触していたが、村には別の村から来た6歳の少年がいた。少年の叔父によると、別の村にいた両親が急に死んだため少年が悪霊と疑われており、殺されないようこの村に住む叔父がこの村に少年を引き取った。ただこの村でも、少年は悪魔だと思われており、殺される可能性があるという。
少年が生き延びる確率について、ラフェーエル氏は「ほとんどない」と答えている。
同氏は少年を救う唯一の方法は「文明がこの地まで足を伸ばすことだ」としたうえで、次のように語っている。 「しかし、それは石器時代の生き残りが地球上からいなくなることを意味する。どうすれだよいのだろうか? 部族にとり、少年を殺して食べることは重要なことだ。あと20―30年もすれば、文明はこの地にやってくる。その日が来るまで何もしないことが、私にできることだと思う」
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