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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2006年06月08日07時20分掲載
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億万長者紹介できず賠償する羽目に 米の伴侶探し仲介業者
インターネット上で恋人・結婚相手を探す縁結びのウェブサイトが人気を呼んでいるが、必ずしもすべての人が幸せになるわけではない。望みの相手が探せなかった利用者の中には、裁判に訴えるケースも相次いでいる。利用者から世界で最も高い手数料を取るといわれる米カリフォルニア州の高級住宅街ビバリー・ヒルズにある仲介業者が、望んだ相手が選べなかったとして利用者から訴えられ、最近、210万ドル(約2億3500万円)の損害賠償の支払いを命じられた。(ベリタ通信=江口惇)
各種報道を総合すると、この業者は、25年の実績を持つ「オーリー・ザ・マッチメーカー」で、代表はオーリー・ハディダさん。外科医の夫の間に二人の子どもがある。元イスラエルの美人コンテストの女王で、一時イスラエル軍に所属したこともある。両親がイスラエルで縁結びの仲介業者を長年やっていた関係で、仲介業務のノウ・ハウを知り尽くし、米国に進出後、一躍有名業者にのし上がった。
世界一の記録を収めた03年版ギネスブックには、「世界で最も高い仲介業者」として登録されている。一般的に、縁結びの仲介業者は、相手を探している利用者から手数料や登録料を取るケースが多い。女性の場合は、無料で登録する業者もいる。そんな中で、「オーリー・ザ・マッチメーカー」はずば抜けて費用が高く、最低で10万ドル、最高で20万ドルといわれている。
その理由は、紹介する相手が、名士や大金持ちばかりだからだ。加入者は入会が認められると、直ちに小切手で費用を前払いする必要がある。クレジット・カードが受け付けないという。
この段階を踏むと、初めてハディダさんと面会ができる。加入者は、カリフォルニアの空港に到着すると、リムジンの出迎えを受け、そのまま高級ホテルに案内される。ハディダさんとはビバリーヒルズのオフィスで面会し、その後は高級レストランで昼食を楽しむといった按配だ。
ビバリーヒルズのオフィスに電話を入れると、録音した電話から「ハロー。世界最高のマッチメーカーです」と、ハディダさんの中東訛りの英語が流れてくる。
▼年収100万ドル、資産200万ドルを希望
こうした宣伝文句に乗って登録したのが、ペンシルベニア州に住むアン・マジェリックさん(60)。1999年に夫と死別し、新しい伴侶を求めて2002年末に会員になった。
最初に支払ったのが5万ドル。仲介業者は「リッチで思いやりのある、魅力的な男性を紹介する」と述べ、具体的には「年収100万ドル、資産200万ドルの男性」を想定していることを告げられた。
数人の男性にあった後、マジェリックさんは当初支払われた5万ドルでは「百万長者しか紹介できない」と言われた。そして、さらに5万ドルを追加すれば、「億万長者を紹介する」と言われた。金を払ったが、デートに来た相手は、引退した消防士で、億万長者ではなかった。
マジェリックさんは他にも金を支払っており、金額は総額で12万5000ドルになっていた。要求が実現しないため、代表のハディダさんに苦情を申し立てたが、逆に電話で怒鳴り返される場面もあり、その後2004年に仲介業者を訴えた。
ロサンゼルスの裁判所の陪審は5月末、マジェリックさん勝訴の評決を下し、この種の裁判としては法外に多い210万ドルの損害賠償を認めた。仲介業者は評決を不服とし、上訴する方針という。
「オーリー・ザ・マッチメーカー」は、2001年にも、希望した年齢層の男性が紹介されなかったとして、イリノイ州の女性から訴えられ、その後敗訴している。
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