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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2006年07月25日14時54分掲載
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エリート博士がわいせつ行為で転落 米国遺伝子治療の第一人者
“遺伝子治療の父”といわれる南カリフォルニア大学遺伝子治療研究所所長のウィリアム・フレンチ・アンダーソン博士(69)が、部下の女性研究者の娘に5年間にわたって性的なわいせつ行為を加えたとして、このほど米カリフォルニア州のロサンゼルス郡地裁の陪審員団から有罪の評決を受けた。被害に遭った女性は、当時は未成年だったが、現在は19歳の学生。母親は中国からの移民という。弁護側は、「事件は、研究所のナンバー2の母親が研究所を奪い、博士の名声を破壊する目的で仕組んだもの」などと主張したが、認められなかった。(ベリタ通信=有馬洋行)
米メディアによると、博士は、少女が10歳から15歳までの時に、繰り返しわいせつな行為を加えたとして、2004年7月逮捕された。少女の話によると、1997年に同州サンマリノの博士の自宅で、博士から武術のテコンドーを習い始めてから、性的な行為を受けたという。博士は、テコンドーでは黒帯を取得しており、また銃収集マニアとしても知られている。
博士は、逮捕後間もなく保釈金60万ドル(約6900万円)で釈放されていたが、有罪の評決により、直ちに留置所に収監された。11月17日に刑が宣告されるが、最高の場合、禁固22年の刑に処せられる可能性がある。
弁護側は、事件発覚後、研究所を休職扱いになった博士が、その後もエイズや、新型肺炎(SARS)の研究などで、目ざましい業績を挙げていると指摘、11月の刑宣告では、この業績を考慮に入れるよう要請した。
裁判では、被害に遭った女性が、双子だったため、被害者の特定のために、双子のもう1人の女性が証人として出廷し、証言する一幕もあった。
当時のメディアは、被害者の女性は、短髪で「おてんば娘」の印象だが、もう一人は長髪でしとやかな感じだと、評している。被害者の女性は16歳の時に、双子のもう一人に博士の性的行為を告白したという。一方、検察側は、公判を通じ、博士の行為は、地位と名声を利用したものだと批判した。
博士はハーバード大学を卒業後、英国のケンブリッジ大学に留学した。そこで伴侶となるキャシー・アンダーソンさんと知り合い、その後結婚した。二人は、双方のキャリア追求にために子どもは持たないことを決めたという。キャシーさんは、2年前にロサンゼルスの小児病院の外科部長を最後に引退している。
評決が下った7月19日には、キャシーさんも法廷に顔をみせ、目線を下にしたまま有罪評決を聞いた。博士は、無表情のままだった。閉廷後、キャシーさんは記者団に対し、彼は無実であり、犯してもいない犯罪で有罪になったと、語った。
博士は、部下の女性研究者とは、家族付き合いをしていた。研究者の娘たちはしばしば、博士宅のプールで遊んだりした。また子どもたちが、博士宅でパーティーを開くこともあった。
検察側は、有罪評決について、相手の地位や職業的な評判がどうであれ、真実は曲げられないことが実証されたと評価した。被害者の女性らは法廷に姿を見せなかったが、検察側の知らせに対し、被害女性は、満足の意を表明していたという。
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