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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2006年08月01日15時20分掲載
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日中・広報文化交流最前線
空手愛好家の活動を北京市が公認 井出敬二(在中国日本大使館広報文化センター長)
●草の根活動の成果
7月23日、北京市内で「北京空手道会」という正式な組織の発足式が開催され、筆者も招待されて参加してきた。 これまでは、北京の中国人空手愛好家達は空手練習の草の根の組織を組織してきた。いろいろな大学〜北京大学、清華大学、中央民族大学、北京電影学院〜の体育館、そしてその他の場所で練習している。現在常時練習にきている人は約百名、これまで空手を習った人は約千名いるそうである。本年7月6日、北京市民政局から、北京市武術運動協会の傘下の組織として、晴れて「空手道委員会」として認知された。このように公的な承認を受けた空手組織は、上海と北京の二つのみだそうである。その記念に、発足式が開催されたわけである。 中国国内で組織活動を行う上で、正式に民政局から活動を公認してもらうことは非常に重要なことであり、時には公認を得ることが非常に難しい場合がある。五輪種目になっているテコンドーは中国の当局からも重視されているが、その点で空手の普及には不利な点がある。
北京市武術運動協会関係者によれば、中国武術協会の傘下で活動している武術は129種類、北京市武術運動協会の傘下で活動している武術は61種類あるそうである。 この北京市の空手愛好家の中心的人物は宋明智さんという青年である。彼は、日本の色々なツテを頼って、空手を学んだというが、特定の流派に属しているという訳ではないそうだ。この青年が北京市の関係者を説得して、組織として公認させたことは素晴らしいことであり、心からお祝いを申し述べたい。 日本関連の活動は、中国で様々なものが展開されている。しかし、この空手の活動は、中国の若者による完全に草の根の活動である。宋さんが空手に魅せられ、いろいろ努力して独学で学び、そしてそれを友人に教え、それらの友人も含めて10名程度の空手の若い先生が他の若者達に空手を教え始めたのである。宋さんが空手の会を本格的に始めたのは僅か3年前ということであった。
●10月には北京市大学生空手大会も
清華大学の体育館において行われた式では、約40名の若者達による空手の実演会も開催された。大学生が多かったが、小学生、中学生と思われる子供も参加しており、両親達が見守っていた。最初は練習、その後は試合形式であった。試合形式といっても、初心者ばかりなので、どうすればポイントになるのか必ずしもよくわかっていないようだ。先生達が、「良い技には拍手するように」と若者達を促したが、どこで拍手したら良いのかも分からない。かく言う筆者も空手の専門家ではないので、「これは一体何流の空手か?」と質問したところ、宋さんは、笑いながら、「8割は日本の様々な流派の空手で、2割は中国の武術を混ぜたもの」という回答だった。筆者は、この説明を聞いて、日本の空手指導者が本格的に指導する必要性を痛感せざるを得なかった。
この発足式には、北京市の体育局、民政局、武術運動協会などの幹部も招待されていた。彼らも熱心に空手実演会を見ていたが、その後、空手の若者達に、「空手の試合のルールを周知徹底させた方がよい」「危険なスポーツだから保険には入った方が良いな」「空手は日本のスポーツだが、中国での組織活動を発展させるためには、中国でのやり方をよく理解して欲しい」と助言していた。 宋さんは、10月には北京市大学生空手大会を開催する予定と述べている。 今後、中国の若者が更に空手を更に極めていくためには、日本の空手指導者からの系統だった指導を受ける必要がある。訪日空手研修、日本からの指導者の中国派遣などの面で、日本の関係者からのご支援も頂ければ素晴らしいと思う。(つづく)
(本稿中の意見は、筆者の個人的意見であり、筆者の所属する組織の意見を代表するものではない。)
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空手の練習試合をする中国人の若者(2006年7月)
空手を習う中国人の若者(2006年7月)





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