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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2006年08月04日07時57分掲載
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医師は英雄か、それとも犯罪者? 患者に致死量の鎮静剤注射
病院の周囲の水かさは1・5メートルにもなっていた。電気は止まり、水もなく、電話も不通だった。病院からは医療スタッフや患者の大半が脱出していたが、重症の患者がまだ残っていた。連れ出せない患者に医師ができる最後の手段は何だったのか。昨年夏、米南部を襲った大型ハリケーン「カトリーナ」。この混乱の中で、医師と看護婦の計3人が、救出する方法のなかった高齢の患者らに致死量の鎮静剤を注射していた。3人は最近故殺の罪で逮捕されたが、現場の医療関係者は、当時の危機的な状況の中で、彼らは英雄的な働きをしていたとして、今回の逮捕劇に強く反発している。(ベリタ通信=江口惇)
英雄か犯罪者かでは、天国と地獄ほどの差があるが、今回の事件の舞台となった米ルイジアナ州ニューオーリンズの病院「記念医療センター」のケースは、まさにその一例だ。
8月末に「カトリーナ」に急襲されたニューオーリンズでは、市内の堤防が決壊し、泥流が市内に流れ込んだ。連邦政府や州、市当局の初期対応のまずさも手伝って、脱出が遅れた幾つかの病院では、患者が多数残された。テレビは、救命用のボートを使ったり、病院の屋上から救出ヘリで脱出する光景を、繰り返し報道した。
米メディアによると、この過程の9月1日、「記念医療センター」の外科医のアナ・パウ医師(50)、それに49歳と43歳の看護婦が、少なくとも4人の重症患者にモルヒネと他の鎮静剤を混ぜた致死量を超す注射を打ったという。死亡したのは61歳から92歳までの患者。安楽死を意図したものはわかっていない。
同病院では、「カトリーナ」来襲の中で、少なくとも患者34人が死亡する異常事態が起きていた。このため一般市民や死亡した患者の遺族らの間から、当時いったい何が病院で起きたのかの説明を求める声が強まっていた。
パウ医師ら3人は、7月18日に逮捕され、間もなく保釈された。州司法長官は当時の混乱に理解を示しながらも、安楽死とは呼べず、明らかに殺人であると指摘した。今後、正式に起訴され、有罪になれば、終身刑になる可能性もある。検察当局は、当時病院にいた関係者の証言を基に、事件を立件したとしている。
パウ医師は、ルイジアナ州立大学の准教授も務めているが、上司のダニエル・ナス教授は、彼女は、早めに脱出するチャンスがあったのに、患者のために自主的に居残った献身的な医者であり、英雄だと弁護している。また一部のマスコミが「安楽死させた」と報道したことにも強く反発している。
他の医療関係者も、救出が遅れ、見捨てられたような状況下で、医療スタッフが、どのような思いで働いていたか、検察当局にはわかっていないと批判している。パウ医師の弁護士は、「彼女は明らかに無罪だ」と主張しているが、具体的な説明はしていない。
死亡した患者4人は、元々「記念医療センター」の患者ではなく、ハリケーンの来襲に備え、別の医療施設から避難してきていたという。
一方、仮に裁判になれば、パウ医師らが、ただ単に患者の痛みを和らげる目的で鎮痛剤を打ったのか、あるいは、安楽死させる目的で打ったのかが争われることになりそうだ。
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