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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2006年08月08日01時52分掲載
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米でおもちゃの銃持つ若者に警官発砲の事件増える
銃が簡単に手に入る社会では、警官も神経をピリピリさせている。それだけにおもちゃの銃であっても警官に銃口を向けるようなことをすれば、それは自殺行為に等しい。撃たれると直感した警官が、一瞬でも早く引き金を引こうとするからだ。最近、米国で若者がおもちゃの銃を携帯したり、あるいはその銃を使って強盗などの犯罪を起こすケースが目立っている。これに比例して、若者が現場に駆けつけた警官に射殺されたり、撃たれたりする事例も増えている。(ベリタ通信=苅田保)
米メディアによると、7月20日の夜、米カリフォルニア州オンタリオにある大型スーパー近くで、4人のティーンエージャーが、自動車の運転手に銃を突きつけ、脅しているとの通報が警察に寄せられた。
警官が現場に急行し、4人に銃を投げ捨てて、動かないように指示した。二人は、おとなしく応じたが、残る二人のうち、一人は逃げ出した。もう1人の15歳の少年は、黒の軽機関銃のようなものを地面に投げ捨てた。
警官はこの後、少年に対し、地面にひれ伏すよう指示したが、少年はこれに従わず、Tシャツをまくり上げ、腰の辺りから黒っぽい銃を抜こうとした。
身の危険を感じた警官は、とっさに少年めがけ銃ニ発を発射、うち一発が少年の大腿部に命中した。負傷の部位から致命傷にならないとみなされた少年は、その場で手錠をかけられた後、病院に搬送された。
しかし、少年が携帯していたのは、本物に似せたおもちゃの銃だった。これに対し、警察当局は、「少年が警官を威嚇した。このため身の危険を感じとった警官が、発砲した」と述べ、銃の使用を正当化している。
現場では7丁のおもちゃの銃などが押収された。ほとんどすべてに、おもちゃの銃であることを示すオレンジ色のふたが、銃口につけられていた。
米国では、おもちゃの銃は、法律によって、銃口にオレンジ色のふたを装着するのが義務付けられている。しかし、現場にいた警官が、このオレンジ色に気付いていたのかどうかは不明だ。
オレンジ色のふたについては、最近、警察関係者に警告書も配布されている。この法律が犯罪者に悪用されているとの警告だ。具体的には、犯罪者が、銃の先端にわざとオレンジの色を塗り、警官におもちゃの銃と思わせようとしたりしているという。
▼射殺された中学生も
一方、警察関係者によると、おもちゃの銃を本物と間違えられて、警官に射殺される事件は各地で頻繁に起きているという。米フロリダ州ではことし初め、中学校の生徒が、ペレット銃を実物と間違えられ、射殺されている。
このほか同州では7月中旬に、おもちゃの銃を使っていたティーンエージャーの少年たちが、警官らに撃たれる直前に投降し、事なきを得るケースも起きている。
この事件では、おもちゃの銃を使って、人から携帯電話を奪い取ろうとしていた少年たちと、現場に駆けつけた警官らが銃でにらみ合う事態になった。
現場の警官は当時、少年たちの銃を本物だとみていた。緊張が高まり、警官が発砲する寸前に少年たちが、銃を投げ捨てたという。
シカゴでも最近、精巧なおもちゃの銃を携帯してショッピング街を歩いていた19歳の少年が、逮捕されている。米国では、憲法上銃の所持は許されているが、状況によっては、公共への危険性から拘束されることもある。
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