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2006年08月11日06時15分掲載
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中東
国籍求め戦場へ 米軍勤務の「グリーンカード兵」 願い叶わず戦死の悲劇も
アフガニスタンやイラク戦争に米国籍を持たない若者が多数従軍している。ブッシュ米政権は2001年の9・11米同時多発テロ以降、軍に勤務すれば、米国籍は、通常の手続きより早目に取得できるとの方針を打ち出した。この結果、帰化を望む若者らが、軍を目指した。しかし、若者の出身国によっては審査が長期化し、帰化が認められる前に、戦死するという悲劇も生まれている。こうした中で、帰化認定が遅れに不満を持つ若者たちが、政府を相手取って提訴する事態にもなっている(ベリタ通信=有馬洋行)
米メディアによると、現在米国籍でない、”外国人“兵士は、米軍には2万人以上いるとされる。これは、米軍が国籍がなくても、永住権(通称グリーンカード)を持っている若者には門戸を開いているからだ。
永住権は、米市民になる一歩手前のような性格の移住ビザのことで、これがあれば、米国内で就職ができ、出入国も自由になる。例えば、米国人女性と結婚した男性は、永住権を取得できる。これが得られれば、数年後には帰化申請が可能になり、帰化認定試験などを受けてパスすれば、晴れて米市民になれる。
米軍は、対テロ戦争に動員する兵士を補充するため、この永住権保持者に、軍に入隊すれば、国籍が早く取得できると呼びかけた。通常は永住権保持者が米市民になるのには、申請から少なくとも3年はかかるとされる。
▼事務の不手際、審査に「差別」?
9・11以降、軍の現役勤務者の2万6000人以上が市民権を得た。しかし、事務の不手際や、イスラム教国の出身者などによっては、審査が大幅に遅れるケースも目立っている。
西インド諸島のトリニダード・トバゴ出身の米軍兵士ケンデル・フレデリックさん(21)は、米国籍を取得して米市民になることを夢見ていた。しかし、入管当局の審査の遅れで、米市民になれないまま、イラク戦争に従軍中、仕掛け爆弾で戦死した。
フレデリックさんは05年6月に帰化申請をしたが、記入上の単純ミスから、書類の再提出が必要になった。しかし、この時、フレデリックさんは既にイラク戦争に従軍中。米国の母親が帰化申請の手続きを代わってやっていたが、入管当局は、今度は既に提出済みの指紋をイラクから送るよう要請してきた。
このためフレデリックさんは、最寄の基地に指紋を取りにでかけることになった。そしてその帰り道に抵抗勢力の爆弾で死亡した。
彼の母親は、米軍のために戦った息子が、米市民になるために苦労した矛盾を嘆いた。これを知った国土安全保障省幹部は、数週間後に、フレデリックさんに市民権をあわてて認めた。
一方、ケニア出身で軍隊勤務のケネディ・オサラさん(37)は2002年に帰化申請したが、返事はまだない。この間、アフガニスタン、イラク、クウェートに従軍した。入管当局に照会したが、身元照会に時間がかかっているといわれた。苛立ちと、絶望感に襲われている。
アフガニスタン出身のムスタファ・アジズさん(25)は4年間米空軍で勤務した後、03年に帰化申請した。しかし、依然返事は来ていない。
こうした状況を受け、アジズさんや、パキスタン出身の10人が、人権保護団体の全米市民自由連合(ACLU)の協力を得て、意図的に帰化審査を遅らせているなどとして政府を相手取り、裁判を起こすことになり、波紋が広がっている。
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