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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2006年08月27日07時41分掲載
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地位悪用の米下院議員、貪欲さが転落の原因か
連邦下院議員の立場を悪用し、私腹を肥やしたとされるのが、現在有罪判決を受け服役中のランディ・カニングハム元下院議員(64)。元議員はカリフォルニア州のサンディエゴ地区選出だった。昔、ベトナム戦争にパイロットして参加し、ベトナム側の敵機であるミグ戦闘機と空中戦の末、撃墜したことで知られる。米国内では、ベトナム戦争の「英雄」と称えられたが、今回の汚職事件で「英雄」の座から滑り落ちた。32年間、カニングハム元議員に連れ添ってきた妻は最近、米誌ニューリパブリックとのインタビューに応じ、夫の貪欲さが、転落につながったと告白している。(ベリタ通信=苅田保)
今回の汚職事件は、米国政治史上でも、最悪な部類に入るケースといわれた。カニングハム元議員は軍人の経歴から、国防族議員として知られるようになった。しかし、その立場を利用して国防関連業者と癒着し、政府の国防調達に便宜を図り、その見返りに賄賂を受け取っていた。賄賂の総額は240万ドルとされる。
05年6月に事件が発覚し、同年12月、下院議員辞職に追い込まれた。その後、検察との司法取引に応じ、06年4月、禁固8年4カ月の実刑判決を受け、現在服役中。またカリフォルニア州の高級住宅地の自宅や、贈答品の現金、骨董品などが政府によって没収された。
今回、インタビューに応じたのは、妻のナンシーさん(54)。教育学で修士、博士号を取得しているインテリ。学校関係の仕事をしていたが、夫の汚職容疑発覚で、周囲から辞職を求める声も上がるなど、渦中の人だったが、事件についてはかたくなに沈黙を保っていた。汚職事件後、メディアに心情を吐露したのは初めて。
発言の意図ははっきりしないが、夫に対しては、弁護よりも批判の方が目立つのが特徴。ナンシーさんについては、夫の賄賂行為に協力したとの声も上がっているが、これは強く否定している。
▼「夫は何でもほしがった」
ナンシーさんは、インタビューで夫は何でも欲しがったと指摘、この貪欲さが問題だったと述べた。二人は1974年に結婚しているが、ともに再婚。2年後に夫の暴力で離婚を申し立てたが、その後取り下げている。
議員の妻として暮らしてきた生活が、満足するものだったかには直接触れていない。しかし、インタビューによると、05年の事件発覚後、夫とは別居していたという。
また元議員が、検察側との司法取引に応じる前に、ナンシーさんの自宅に現金3万2000ドルの入ったバッグを置いていった事実を暴露した。これはナンシーさんが夫の資金洗浄の金だと疑い、自分の弁護士を通じて、検察側に金を引き渡しているという。
元議員は、数々の便宜供与を受けていたが、その中にホテルで、売春婦の提供も受けていたことが明るみに出た。このためナンシーさんは、エイズの感染を恐れて、検査を受けていたことを明らかにした。インタビューでは、夫を「ミスター・カニングハム」と他人行儀な形で呼ぶなど、夫との関係に距離を置こうとしている姿勢がみえた。
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