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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2006年10月16日20時49分掲載
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北極の氷解け、エスキモーの生活にも変化 地球温暖化で
地球温暖化への懸念が世界的に強まっている。北極に近い米国最北端のアラスカ州では氷の張りが緩み、ベテランのエスキモーたちが氷が割れたため海中に転落、死亡する事故も増えている。科学者たちの多くは、地球温暖化の原因について人間活動による温室効果ガスを挙げている。地球は低温期と高温期を周期的に繰り返しており、温室効果ガスは関係ないとの意見もあるが、主流にはなっていないようだ。(ベリタ通信=江口惇)
地球は太陽から送られてくる熱エネルギーで生命の営みを続けている。熱エネルギーはその後、反射して宇宙空間に放出されている。しかし、地球上を覆う二酸化炭素やメタンなどの温室効果ガスが増え続ける量によって、宇宙空間への放出が妨げられると、地表の温度が上昇する。これが地球温暖化で、大型ハリケーンの発生や、旱魃などの自然災害を引き起こすといわれている。
米紙シカゴ・トリビューンによると、アラスカやカナダなど北極に近い場所でも地球温暖化の影響が出始めている。米航空宇宙局(NASA)の専門家の話では、北極では夏、冬とも氷が解けやすくなっている。
カナダの北極に近い場所でも、ここ数年気温が上昇している。カナダのエスキモーが住む地域では、夏場にエアコンを使うようなことはなかったが、ここ数年、夏場の気温が上がり、役所ではエアコンが必要になっている。
エスキモーは自然採集をしており、このため地球の気温の変化には敏感だ。特に氷の張り具合は、地球温暖化の影響をもろに受ける。
エスキモーは、ゴルフの芝読みと同じように、氷の状態を読み取れることができるが、そうしたベテランのエスキモーたちでさえ、氷が突然割れて海中に落ち、死亡する事故も増えている。
これはそれまでの氷が、いつの間にか薄くなっていることを示すものだ。カナダの小さな町では、ケワタガモやその卵を毎夏に捕獲していたが、カモが巣食っている周辺の氷の層が薄くなり、3年連続で巣に近づけなかった。
一方、アラスカではアザラシの捕獲が行われている。アザラシの皮も取っているが、近年の海水温の上昇で皮の状態も悪化しているという。
米国の大学の授業でも地球温暖化に関する講義が増えている。最近、2000年の民主党大統領候補だったゴア氏が出演し、地球温暖化問題を取り上げたドキュメンタリー映画が公開された。
大型館よりは小さな映画館で公開されているものの、米国民の間で、地球温暖化への関心が以前よりはかなり高まっている。
アンカレッジ・デーリー・ニュースによると、アラスカ州民の5人中4人が、地球温暖化が進行している考えている。この影響で、北極の氷が解け景観に変化が生じるだろうと考えている人も目立つ。このほか山火事の頻発や、沿岸部での大雨被害を懸念する声も多かった。
地球温暖化をめぐっては、二酸化炭素などの排出によって温室効果ガスが発生したとの考えは、根拠がないとする意見も依然残っている。しかし、多くの科学者がこれを信じていない。カリフォルニア州の大学関係者は、1993年から2003年までの地球温暖化に関するレポートを調べた結果、ほとんどが、地球温暖化は人為的なものとする意見だったという。
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