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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2006年10月31日00時16分掲載
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米大学生のマナーの悪さが問題に 授業中に携帯でおしゃべり
大学生の礼儀作法が米国で、悪くなっているらしい。授業中に携帯電話で会話をしたり、教官を怒鳴りつけたり、マナーの低下が目立つという。新聞の社説欄でも若者の行儀の悪さを嘆く記事が相次いでいる。しかし、これは何も若者だけに限った現象ではなく、社会全体で礼儀作法を守る伝統が薄らいでいるという。(ベリタ通信=江口惇)
大学当局は学生にマナーを教えるのは、高校生並みの扱いをするようで、あまりの乗り気ではない。しかし、教室で長年、学生を見続けてきている教官たちは、最低限のマナーは守るべきだと主張する。
ロサンゼルス・デーリー・ニュース(電子版)によると、カリフォルニア州立大学ノースリッジ校のテレサ・バスケス教授(都市計画)は、学生に配る「シラバス」(授業スケジュールの概要)の中に、学生が心得るべき事柄を書き入れているという。
学生からの電子メールにも礼儀をわきまえないものがあるといわれる。授業にパソコンを持ち込むのは日常的な風景だが、教授の話に耳を傾けずに、インターネットに興じている学生もいる。他にもiPodなどを聞き、独自の世界に入り込んでいる者もいる。
夜に開講される大学院の授業では、学生が教授に向かって怒鳴っているシーンも目撃されている。教科書を使って授業を進めていたところ、学生が、教授に対し、教科書にないことを教えなければ授業料を払った意味がない、と文句を言っていたという。
多くの大学では、学生に学内でのマナーを守るよう指導していく考えだが、大学の教官から「これをするな、何をするな」と言われるのは、高校生扱いだと反発の声もある。
大学側は、これまで学生にとやかく言うのを避けてきた。下手に学生を刺激して“反旗”を翻されては、収拾がつかなくなるとの打算からだ。しかし、教官が、学生にもっと毅然とした態度を取り、時には「教室から出て行くように」というだけの強さが必要だとの指摘もある。
▼社会全体でマナー低下
米紙セントルイス・ポストディスパッチによると、セントルイスの法律事務所が、著名大学のロー・スクール(法科大学院)で採用のための面接をしたところ、ある学生は、Tシャツにサンダル履きで姿をみせたという。女子学生の中にはブラなしで来た者もいた。
特に問題だったのは、どのようにして話すかの社会的訓練をほとんどの若者が受けていないことだったという。弁護士事務所に来た客へのエチケット、応接の態度、簡単な会話の仕方などは、事務所の業績をあげるための最低限の条件になる。
マナーの低下は、若者に限った現象ではない。社会全体が無作法な社会になっているという。多くのビジネス関係者も、マナーに無頓着な若者を嘆いている。このため会社が、社員をマナー教室に派遣することも目立っている。
かつて尊敬を集めた政治家や宗教関係者、それにスポーツ選手の地位が低下し、逆に芸能人が時折みせる粗雑さを、若者がまねる傾向も生まれている。
マナーの低下は世界的な現象で、パリでも交通機関内での利用客のマナーの悪さが社会問題化している。
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