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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2006年11月18日02時39分掲載
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大学生が高い教科書代に悲鳴 オンラインの古本探しが主流に
米国の大学生たちが、教科書代の高さに悲鳴を上げ、自衛手段を講じている。インクの香りのするような真新しい専門書は大変値が張る。このため、教科書を購入しようとする学生数が近年減少し、教科書を買わずに済ませる学生が増えている。図書館から必要な本を借りたり、友人が持っている本をコピーしたり、あるいはオンラインで低価格の本を検索して注文するなど、あの手この手を使っている。(ベリタ通信=江口惇)
米メディアによると、米国では1994年以来、大学で使う教科書の値段は、インフレ率を上回って値上がりしている。米国の4年制公立大学に通う学生が平均して使う書籍代などの諸経費は約940ドル(約11万円)。堅表紙の専門書になると、平均して120ドルで、大学生にとっては、大変厳しい値段になっている。
ある学生は心理学の授業を取ったが、教科書は大学の図書館を利用して済ませた。授業は数カ月続くため、返済期限が来ても借り続けた。当然罰金を払う必要が生じるが、支払った罰金は8ドル。もし新しい教科書を買っていれば、40ドル払う必要があった。
▼153ドルの専門書も
同学生の話では、他の専門書をみると、社会学関係が109ドル、経済原論が150ドル、マーケット管理が153ドルしたという。アパートで暮らし、夜はアルバイトなどをしている学生にとっては、高い教科書代をどう切り詰めるかが大きな関心事になっている。
州立ネバダ大学で教育と政治科学を専攻している学生は、一学期中の教科書代は400ドルに達するという。「一カ月分の部屋代と光熱費が、学期ごとに教科書代になるなんて馬鹿げている」と話す。
カリフォルニア州立大学ロサンゼルス校の経済学教授リー・オハニアン氏は、1992年に教鞭を取り出した時は、学生から教科書を買うべきか、といった質問はなかったという。しかし、現在では、学生から「本当に教科書は(授業で)必要か」という質問がしばしばあると話している。
教科書を買わずに済ますためには、図書館や本のコピーのほかに、オンラインで古本を安く買う手がある。むしろこれが今や、主流になりつつある。本の保存状態は、星のマークの数などで表示されているため、時折マーカーペンで線が入っていたりするが、かなり安く手に入る。
仮に新しい教科書を購入した場合でも、丁寧に使えば、古い本として売る手段もあることはある。
全米大学購買連合の話では、3年前に、授業で使う書籍を常に購入していると答えたのは43%だったが、昨秋の調査では、これが35%に低下している。教科書の購入者数が減ることは、大学の購買部の収入減にもつながる。
大学の購買部関係者は、大学生はiPodや携帯電話には金を使っているのに、教科書となると、途端に不平をもらすと嘆いている。
一方、教科書に対する学生たちの見方にも変化が生じている。親の代には、教科書を入手し、単位をとった後は、本棚に並べとっておく学生も多かった。しかし、最近の学生は、電子ブックなどの普及もあり、教科書をことさら大事に取っておくことが少なくなったという。
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