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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2007年01月19日02時54分掲載
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額にめり込んだ弾丸の摘出を拒否 有罪立証の証拠品めぐり
街のギャンググループが中古車場から車を盗もうとして、経営者と銃撃戦になった。二人は現場で逮捕されたが、警察は現場から逃げた17歳の少年も共犯者とみて、その後追及した。しかし、少年は犯行を否認。ところが、警察は事情聴取の際、少年の額にこぶのようなものがあるのに気づいた。実は、このこぶは、中古車場の経営者が応戦して銃を発射した際、少年の額にめり込んだ銃弾である可能性が濃くなった。決定的な証拠になる銃弾だが、少年や弁護側が、この摘出を拒否したため、話がややこしくなった。(ベリタ通信=江田信一郎)
米紙ロサンゼルス・タイムズによると、2006年7月、米テキサス州東部のポートアーサーで、数人の街のギャンググループが、中古車場から車を盗もうとした。警察の話では、額に銃弾を受けたとみられるジョシュア・ブッシュは、経営者のアラン・オリーブさんに発砲した。オリーブさんも応戦したが、一つ普通と違うことは、オリーブさんは、射撃の名手だった。
ブッシュは当初、額のこぶは、ギャングとけんかし、野球のバットで殴られたものだと説明していた。ブッシュは数日後、自宅から遠く離れた病院を訪れ、アパートのソファーに座っているときに、流れ弾が飛んできたと診察を求めた。
病院が直ちに警察に通報したため、ブッシュの関与が濃厚になった。ブッシュは、警察の取り調べで、強盗に加わったことを自供。その後捜査当局はブッシュに対し、オリーブさんが撃ち込んだ直径9ミリの弾丸がとどまっているとみて、額からの弾丸摘出を要請した。
これに対し、ブッシュのライフ・キムラー弁護士は、自供は弁護士が同席していないところで行なわれたと主張。その上で、ブッシュは犯行に加わっていないと反論し、本人が同意しない限り、弾丸の摘出には応じないとの態度をとった。
このため06年10月に捜査当局は、裁判所から捜索令状を取り、ブッシュを強制的に病院に連行し、手術を受けさせようとした。しかし、キムラー弁護士が、病院側を訴えると主張したことや、医師が手術は難しいと述べたために、中止になった。
捜査当局は12月にも、新たな捜索令状を取り、テキサス大学の病院で、摘出手術を行なおうとしたが、これも病院側が手術を行なわないと決定したことで、中止になった。
弾丸は目から約5センチ上の額にある。弾丸がそこでとまったのは、ブッシュが頭の骨が人一倍堅かったためとみられている。
検察側は最終的に強盗と殺人未遂などの罪で起訴する方針を固めた。仮に裁判で有罪になれば、禁固99年の刑という厳しいものになる。このため弁護側はことし1月、検察が殺人未遂などで起訴せず、また弾丸摘出費用を負担するなら、弾丸の摘出手術に応じるとの交換条件を出した。
検察側は、この申し出を検討している。キムラー弁護士は、弁護士の仕事は依頼人を守ることだと指摘。弾丸が摘出されても、依頼人に不利にならないようにすることが肝心だと述べた。
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