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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2007年01月20日02時52分掲載
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メキシコの主食トルティージャが大幅値上がり 苦情訴える庶民
メキシコ人の主食であるトルティージャ。トウモロコシを粉にしてねって焼いたものだ。そのトルティージャが急速に値上がりし、庶民の台所を直撃している。値上げの理由は品不足だが、メキシコ政府は、世界一のトウモロコシ産地である米国から、緊急に輸入を増やし、庶民の苦情を和らげようと懸命だが、トルティージャの価格がすぐに下がるかどうかはわからないという。(ベリタ通信=江田信一郎)
トルティージャは、薄べったい丸いパンのような形をしている。メキシコでは5000年前から生産していたといわれる。メキシコ人によっては、日本のご飯と同じようなものだ。メキシコでは、ホワイト・コーンがトルティージャにもっぱら使用され、イエロー・コーンは家畜用のえさや加工食品などに使われている。
米メディアによると、メキシコのトルティージャの価格は、過去1年間で14%上昇した。メキシコのインフレ率は4%にしか過ぎず、庶民から苦情の声が上がっている。
値上がりの動きは、各地で異なるが、メキシコ北東部のパチュカ市では、ここ数週間でトルティージャの価格が6割も値上がりした。トウモロコシが値上がりすると、トウモロコシを使う家畜用のえさや、加工食品が値上がりし、結果的に庶民は被害を受けることになる。
メキシコはトウモロコシの産地だが、米国からは常時、トウモロコシを輸入している。米国では穀物生産者に農業補助金を出しているため、米国から安いトウモロコシが輸入されている。
最近発表された2006年の米国のトウモロコシ収穫量は、予想より下回る結果になり、価格が上昇した。世界的なトウモロコシの在庫量も30年ぶりに低水準になる見通しだ。商品先物市場でも、価格が上昇している。
トウモロコシは世界市場で値上がりしている。トウモロコシからバイオエタノール燃料を製造することが、世界各国で注目され、品不足と値上がりを生む結果になっている。バイオエタノール燃料は、地球温暖化を防ぐ代替燃料として近年、急速に脚光を浴びている。
エタノール燃料と品不足が、トルティージャの値上がりの要因とみられているが、値上がりの原因は、トルティージャの小売大手が価格操作を行なっているのではとの声も上がっている。庶民たちは、損をするのはいつも貧乏人ばかりと嘆いている。
一方、米国ではエタノール燃料を製造するのがブームになっているが、この影響で、米国からメキシコへの注文も増えている。
米国ではガソリンとエタノールによる混合燃料が使われている。米紙ロサンゼルス・タイムズによると、メキシコ市のトウモロコシ農場などでは、米国への輸入引き合いが増え、価格が上がっていることで、収入が急激に増えている。
農場で働くビクトル・アマドールさん(79)は、「わたしの生涯でこんなに(トウモロコシが)高くなったのは見たことがない」と笑顔をみせる。
プエブラ州のアルド・クルス・マテジャスさん(18)は、地元のトウモロコシ業者から、ことしの収穫を手伝ってくれれば、日当11ドルを払うといわれたという。11ドルは前年より20%多かった。
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