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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2007年02月27日18時16分掲載
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マイホームは屋外駐車のトラック 経費浮かすためと大学生
広大な大地に恵まれた米国では、キャンピングカーなどを使った屋外での生活を楽しむ人も多いが、米カリフォルニア州ロサンゼルス郊外にある大学に通う学生の生活の場合は別。学費、生活費を浮かすために1年半以上、屋外の駐車場を転々としながら、車での生活をしている。同州南部は気候は温暖で、車のエンジンを切っても、凍死するようなことはまず回避できるが、食事やトイレなど日常的なことで不便なこともあるようだ。(ベリタ通信=江口惇)
米国内を運転していると、大型の中古RV車などを売る販売ディラーがしばしば目に入る。大きいものでは、中古でも7万ドルはするRVもある。引退した老夫婦がRVを購入し、全米各地を旅行するのはよく見かける光景だ。しかし、ロサンゼルス郊外のカリフォルニア州立大学フルートン校の4年生、アンディー・バッセルさん(26)の場合は、生活密着型のアウトドア暮らしになっている。
米紙ロサンゼルス・タイムズによると、バッセルさんの“自宅”はトヨタのピックアップ。荷台に覆いが設置されているので、雨露はしのげる。ここがバッセルさんの寝室兼居間だ。毎日駐車する場所は変わる。つまりどこにでも駐車スペースがあれば、寝れるわけだ。街路灯の光をさえぎるために小さなカーテンもついている。
トラックに住む決意をしたのは、財政的な理由だ。当時、コンピューターショップで働きながら、月1600ドルのアパートに別の人と部屋代を折半する形で住んでいた。しかし、クレジットカードの支払いは滞り、借金は1万ドルを超えてしまった。大学の費用も必要だった。
▼予想外の長期「滞在」
そこで2005年7月にトラック暮らしを行うことを決意した。コンピューターショップの仲間たちは、大いに驚いたという。仲間たちはバッセルさんがどのくらい長続きするか賭けをした。最長では3カ月が限度というものだった。しかし、バッセルさんは、予想を裏切って1年7カ月もトラックで生活している。
しかし、米国では普通の車に寝泊りするのは違法だ。トラックでの生活を始めた2カ月足らずのときに、警察に見つかり、反則切符を切られた。罰金は177ドル50セントだったが、1カ月のアパート代に比べれば、安いと感じた。
屋外での生活で欠けているのは、キッチンとバストイレ。料理はできないので、ヨーグルトや果物を少量だけ買い込む。トイレは「小」の場合は、スポーツ健康飲料のペットボトルで用を足すこともある。シャワーは、大学のジムで済ませる。
離れて暮らす母親は、誰でも息子がトラックに住むめば驚くものと述べながらも、息子は意志の強い子で、彼が今やっている人生体験は素晴らしいものだと声援を送っている。
バッセルさんは高校を2年早く卒業したが、大学で専攻を何度も変えたため、10年間も大学に在籍している。バッセルさんの生活ぶりは、学生新聞も取り上げられたほか、級友の映像専攻の学生が、バッセルさんのミニドキュメンタリーを制作している。
バッセルさんがはトラック暮らしで、ホームレスの人々の気持ちが理解できたと話す。ことし春に大学を卒業する予定だが、卒業前にバックパックを抱えて、ホームレス生活を実地で体験する考えだという。卒業後は、大学院に進学する計画を立てている。
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