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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2007年04月03日12時16分掲載
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日中・広報文化交流最前線
各分野で活躍する日本留学組の中国人 井出敬二(在中国日本大使館広報文化センター長)
世界から日本に留学した人達が帰国した後、各地で帰国留学生会を作っている。そのような組織は72カ国で160以上もあるという。 中国でも、元日本留学生達が、各地で様々なグループを作って活動している。3月30日、在中国日本大使館は、中国各地で活動している14のグループの代表を北京に集めて交流会を開催した。また翌31日には、大使公邸でこれらの様々なグループの代表など200人以上もの元日本留学生・研修生達を集めて交流会を行った。このような全中国規模での交流会を日本大使館が主催したのは、「改革開放」が始まってからおそらく初めてであろう。
●14の元日本留学生グループが一堂に
1978年にトウ小平が改革開放運動を開始した後、中国人の日本留学、日本研修の波が起きた。日本政府が資金を出す国費留学生、JICA、AOTSなどの研修制度も大きな役割を果たした。黄菊政治局員も日本での研修経験者である。
1978〜2005年末迄に中国から外国(日本、欧米全てを含めて)に留学した総数は、約93万3400人。その内、留学を終えて中国に既に帰国した者は約23万2900人。約70万5000人が外国で留学中、あるいは仕事をしている由である(2006年5月、中国教育部発表)。日本に何人留学したかという内訳のデータは公表されていないが、在日本中国人留学生が8万592人(05年5月時点)いることから、過去27年間で日本に向かった留学10数万人位はいると見られ、内、中国に帰国した者も3万人はいると見られる。
北京の中央官庁においては、副部長(日本の副大臣)クラス(例:科学技術部、文化部、国家体育総局)、司長(日本の局長)クラス、また少なからぬ人数の大学学長クラスで日本留学経験者がいる。
3月30日、在中国日本大使館は、各地(瀋陽、上海、重慶、広州、大連)の日本総領事館及び出張駐在官事務所の協力を得て、中国の各地で活動している元日本留学生達による以下の14のグループの代表者達を北京に集めて交流会を開催した。(カッコ内は、本部所在地、創設年、現在のメンバー人数。) (「欧米同学会」「欧米同窓会」という名称の組織にも、実際は、日本を含めた外国への留学生が帰国した後、加入している。) (1)欧米同学会・中国留学人員聯誼会・留日分会(北京市、1999年、約700人) (2)留日学人活動站(北京市、1992年、約1800人) (3)天津留学人員聯誼会(天津市、2006年) (4)上海欧米同学会・中国留学人員聯誼会日本留学生分会(上海市、1986年、約700人)(ウェブ・サイト:www.sjrsa.cn/index.asp) (5)黒龍江省欧米同窓会(黒龍江省)(注:「欧米同窓会」と言っても、実際のメンバーは日本留学生が殆どとのことであった。) (6)遼寧省留日同学会(遼寧省瀋陽市、1994年、約300人) (7)大連市中日友好学友会(遼寧省大連市、1985年、約280名) (8)吉林省留日学人専業委員会(吉林省長春市、1999年、約1200人) (9)青島留日同学会(山東省青島市、2005年、約15人) (10)華中科技大学留日帰国人員聯誼会(湖北省武漢市、2000年、約150人) (11)四川日本校友会(四川省成都市、2006年) (12)重慶市元日本留学生同窓会(重慶市、2006年、約100人) (13)広州留東同学会(広東省広州市、1914年、約200人) (14)広西留学人員聯誼会留日分会(広西チワン族自治区、2006年)
●広東テレビが「留学100年」シリーズ
各地の元日本留学生グループの内、最も古く創設されたのは、(13)の広州留東同学会であり、早くも1914年に創設されている。1949年に一旦解散した後、1983年に広東省政府から活動再開を認められ、1993年には広東省政府民政庁が社団法人として公認している。このことからも、広東省が中国の近代化、そして1978年以来の改革開放の中で、日本との交流が盛んな土地であることが改めて感じられる。 広東テレビは、昨年、「留学100年」というシリーズのテレビ番組を放送し、その中で中国の近代化を担った人材の多くが日本留学経験者であることを伝えた。
華中科技大学は、現在の教育部長(大臣)が以前学長を務めていた湖北省の名門の大学である。日本留学を経験した人材が、一大学だけで副学長、学部長クラスを含め150名もいるとのことであった。
各グループの活動を行うにあたっての経費負担をどうするかについては、上海では、会員による割り勘を導入しているとの報告があった。中国では割り勘というのはまだ稀であるが、上海のやり方が中国各地のグループの活動に普及していくか注目したい。
各団体のメンバーとも、本年の「日中文化スポーツ交流年」にあたり、具体的な中身のある日本との交流事業を推進すべきだとの頼もしい発言もあった。このようなグループが、日中の協力と相互理解の増進のためにこれからも貢献してくれることを期待したい。また、いまだこのようなグループが活動をしていない地域でも、将来何らかの形で活動のネットワークが広がっていくことを期待したい。 (注:世界各地の元日本留学生組織の概要については、ウェブ・サイト「日本留学総合ガイド」(www.studyjapan.go.jp/jp/ath/ath0201)を参照願いたい。) (つづく) (本稿中の意見は、筆者の個人的意見であり、筆者の所属する組織の意見を代表するものではない。)
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元日本留学生達を集めての交流会(2007年3月に北京で)
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