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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2007年05月07日00時32分掲載
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【IPSコラム】協調か対立か インドと中国 2025年の大国 ロベルト・サビオ
【IPSコラムニスト・サービス=ベリタ通信】この新世紀では、どのような根本的な変化が待ち受けているのであろうか。20年たつと、米国の世紀でも欧州の世紀でもなく、アジアの世紀にいることになるのであろうか。未来の世界大国は、中国かインドかという議論が行われている。現在では、中国が本命のようだ。
中国は過去25年間、経済改革の計画を実行し、国家政策と地方の私的自発性を組み合わせ、効率的で安い労働力を使い、経済を国際貿易に開放することに成功した。それにより、外国投資と技術輸入を拡大させた。
2006年に中国は603億ドルの外国投資を集めたが、インドは46億ドルであった。中国の識字率は90.9%でインドの60%を大きく上回る。過去6年間、中国の生産性は年率8.7%で伸びたが、インドの伸びは4.1%であった。過去15年間、中国のサービス部門の雇用は3倍に増えたが、インドは20%の伸びであった。
インド側は、違った見方をする。インドは、英国の東インド会社がインドを植民地化した時から、国際経済に組み込まれた会社を持つという有利な点を持つ。この数ヶ月、ミッタル・スチールはアルセロールを、タタ・スチールはコーラスを買収した。インドの経済成長は中国に次いで世界第2位である。インドは全体としては教育で遅れをとっているが、エンジニアと科学者の数では世界をリードしており、ITのアウトソーシングとテレマティックス・サービス(訳注:自動車などの移動体に通信システムを組み合わせて、リアルタイムで提供する情報サービス)では世界のセンターになっている。
中国側から見れば、インドの台頭は中国の成長を封じ込め、中国が2025年までに担う想定されている主要な世界大国の役割に対抗するものとみなされている。
中国の成長は恐れを生じさせ、それを封じ込めようとする要求を起こさせる。中国は世界経済の基本的な原動力になった。中国は毎年、1240億ドルの米国との貿易黒字を米国の長期国債に換えている。中国は米国国債の世界で2番目に大きな保有国である。中国における都市化は加速しており、2020年までに4億人の中国人が地方から都市に移住するとみられており、都市の住民の割合は現在の41・8%から75%に上昇する。この移動は西洋では3世紀かかった。
この急成長の時期における中国の対応は、国際的役割を最小限にするものであった。中国の指導者は私的な会話では、国内問題が片付いた後で(2025年以前にはない)、外交政策に重点を置くと言う。
これは重要な問題を提起する。仮に2025年というのが正しいのなら、その意図がどのようなものであれ、中国は世界大国の役割を演じるようになることは必至である。これは、中国の経済成長と膨大な量の原料、特に石油を必要とすることからくる。中国は現在、1日550万バレルの石油消費量の70%を輸入している。この量は倍増するかもしれない。石油の入手に特に神経質な米国と衝突しないと見込むのは困難である。
胡錦濤主席は私的な会話で、米国が中国に負う現在の債務からして、2025年に中国に対し、影響力を持つとは思わないと強調した。なぜなら、軍事紛争の可能性はないとみるからだ。米国が勝利することは不可能なのである。中国は6800億ドル以上のドル建ての外貨準備を保有している。米国経済をひざまずかせるには、それをユーロに換えれば十分であろう。
現在の米国指導部は、これは馬鹿げた仮説であると反論する。なぜなら、中国も米国経済と通貨に結合しているからである。米国に敵対するそのような動きは、中国も害するであろう。胡錦濤はこれに対して、こう述べる。米国が行儀よく振る舞う限り、この論理は当てはまる。しかし、米国が中国に対して攻撃的な対応をするなら、米国国債に対するそのような動きは、戦争より少ない費用で済む。
デリーへの訪問の際、胡錦濤は「われわれが選んだ道と発展の調子は、平和とアジアと世界の発展のために重要な意味合いを持っている。インドと中国は、多極的世界の前進と国際関係の民主化で利益を共有する」と述べた。
胡錦濤が多極と国際関係における民主主義について触れた唯一の時が、中国とインドの共通の利益に言及したことであったことは、重要である。人口が20億人以上の“Chindia”という前例のない大きさの新しい地政学的存在が始まりつつあるのか。同盟関係を結び、他の世界は関係なくなった時に、どうして互いに、あるいは他国と戦うであろうか。
さらに、インドと中国は同じエネルギー問題、同じ原料の不足を抱え、国を接するため、解決策を一緒に見出すか、あるいは他の国との紛争に加え、衝突するかのどちらかである。
2025年の世界はどのようなものであろうか。中国とインドが世界大国となった多極世界か、中国だけが頂点に立ったものなのか。それは分からないが、どちらの場合にしても、価値とライフ・スタイルをもとにした米国の覇権とは違った種類の覇権に直面するであろう。中国がその政治モデル、料理、音楽、服装を世界に押し付けようとするとは思われない。
これは、中国の歴史において、中国がその国境を越えたところに興味をほとんど示さなかったからである。中国は調和の中心であった。その外では、巨大な壁で締め出されていた野蛮人が広がっていた。われわれは、巨大な貿易帝国に直面するであろう。そこでは中国の利益がすべてに優先され、国際的な社会正義や最も弱い人々の運命にはまったく関心が払われないことになりそうだ。
*ロベルト・サビオ IPS通信社の創設者で名誉社長。世界社会フォーラム国際委員会の委員。
(翻訳 鳥居英晴)
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ロベルト・サビオ





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