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2007年06月22日12時46分掲載
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フランス選挙戦の悲喜こもごも 崖っぷちで踏ん張った緑の党
最近実施されたフランス下院議会議員選挙は、サルコジ大統領の与党「国民運動連合」の大勝が予想されていたが、単独過半数を維持したものの、改選議席数を下回るという結果になった。逆に苦戦が予想されていた野党の社会党や緑の党が善戦し、大統領に就任したばかりのサルコジ氏にとってはほろ苦いものになった。(及川健二)
下院選挙(577議席)の決選投票は17日に行われた。下院の選挙制度は小選挙区制で、第1回投票で過半数に達する候補がいない場合、登録有権者数の12・5%以上を得票した候補者が決選投票へと進出する権利を得る。10日の投票では社会党の獲得議席が1議席しか獲得できなかったのに対し、サルコジ大統領の与党は107議席を獲得した。
第1回投票で与党が大勝したのに加え、複数の世論調査で、最終的に下院で与党が400議席を大幅に上回るのは確実視された。また500議席に達するとの予想もあり、与党に圧勝ムードが漂っていた。
サルコジ大統領やフランソワ・フィヨン首相は改革路線を加速させるために「圧倒的な過半数」を国民に求めた。しかし、フタを開けたら、与党は単独過半数を維持したものの、改選議席を35議席下回り、事前に予想されたような地滑り的圧勝とはならなかった。
これに対し、第一野党の社会党は改選前より56議席上回り、大躍進した。フランス国民は最後の局面で、サルコジ政権に対して「ノン」を突きつけた形となった。
新しい議会の構成は次の通りだ。「国民運動連合」の会派が324議席、社会党の会派が205議席、大統領を支持する中道派が22人、フランス共産党が18議席、緑の党が4議席、新党「民主運動」が4議席だ。
選挙ではいつもの光景だが、選挙結果をめぐり明暗が分かれた。
まず、超大物の落選で政界に激震が走った。副首相格のアラン・ジュペ国務相が落選したのだ。ジュペ氏はジャック・シラク大統領の下で1995年〜1997年、首相を務めた人物で、サルコジ氏が党首になる前に与党「国民運動連合」の初代党首を務め、シラク氏に次ぐ右派の重鎮と目されてきた。
同氏はフィヨン内閣のナンバー2に抜擢され、下院選に西部ボルドー地区で立候補した。しかしながら、社会党の新人女性候補・ミッシェル・ドゥロネー氏に660票差つけられ、僅差で破れた。
ドゥロネー氏は医師であり、がんの研究者で、6年前よりボルドー市議会議員を務めていて、選挙期間中には今春の大統領選挙の社会党候補セゴレーヌ・ロワイヤル氏が応援に入った。ジュペ氏は落選を受け、閣僚を辞任した。
次に注目されるのは、極右政党「国民戦線」が議席ゼロで、壊滅したことだ。ジャンマリー・ルペン党首の3女で、北端の都市パレカドゥから立候補したマリーヌ・ルペン副党首は決選投票に進出し、社会党候補との2人きりの勝負となり、同党は総力戦でマリーヌ氏の当選を目指した。しかし、決選投票で41・5%を獲得するにとどまり、大差をつけられあえなく落選となった。
また差別発言で有罪判決を受けたトンデモ議員が当選したことも、注目に値する。フランス北部のトゥールクワン選挙区で当選した超保守派のクリスチャン・ヴァネスト下院議員だ。
ヴァネスト議員は2005年1月26日の日刊「北の声」のインタビューに応じ、「同性愛は人類にとって脅威だ」などと差別発言をした。この発言の影響で、人権団体「アクト・アップ」をはじめとする3団体から、同性愛者に対する差別だとして訴訟を起こされ、第一審、第二審で有罪判決を受け、罰金刑を命じられていている。
サルコジ大統領は2007年1月31日付の日刊紙「フィガロ」で、「国民運動連合が次の下院選でヴァネスト議員を公認・推薦することはあり得ない」と述べていたが、今回の下院選挙では、同党の地方支部はヴァネスト議員の支援を決定し、実質的には党公認候補扱いになっていた。
「国民運動連合」の傘下にある同性愛者の団体「ゲイ・リブ」も、選挙戦の間、ホームページ上で先月末に、「ヴァネスト議員以外の候補に投票をしよう」と異例の呼びかけを行っていた。
一方、選挙直前に結成された新党「民主運動」の不信も象徴的だ。同党は今春の大統領選挙で682万0914票(18・57%)を獲得し第3位につけ、一大ブームを起こしたフランソワ・バイル党首によって結成された。
結党時にはバイル党首の人気をバネに躍進が期待されて、535の選挙区に民主運動は候補者を擁立した。しかし、結果は4議席という惨敗に終わった。
これとは対照的に、がけっぷちに立たされていた緑の党が解党の危機を脱出したのも注目に値する。同党は現有の3議席を死守し、新たに新人1人を当選させ、合計4議席となった。「解党の危機は脱した」と緑の党関係者の間では安堵感が広がっている。
17日の夜、セシル・デュフロ党首は記者会見を開き、「決選投票に進出した候補者のうち、全員が受かった。当選率が100%というのは我が党だけだ」と、誇らしげに成果を語った。
「右派は必死に環境問題に取り組んでいるとアピールしようとしている。環境問題のプロフェッショナルである我が党議員が下院で堂々と論戦できることになったので、とてもうれしい」「今後も党を環境問題の専門集団にしていく」と今後の抱負を語った。
緑の党は事前の世論調査では議席ゼロの可能性もあると報道され、同党幹部のドミニク・ヴォワイネ氏が「現有議席を割ることになれば、党の存亡に関わる」と述べ、危機を露わにし、総力戦で選挙に臨んだ。
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