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2008年03月01日21時43分掲載
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強制連行韓国人の遺骨が62年ぶりに祖国へ 政府の対応遅れのなか市民団体が実現
アジア太平洋戦争中に朝鮮半島から強制連行され、終戦直前に米軍の艦砲射撃の犠牲になるという二重の苦しみを背負った韓国人男性3人の遺骨が2月26日、北海道室蘭市の市民の手によって62年ぶりに韓国にに返還された。それに先立ち、同市内の光照寺で追悼法要が行われ、遺骨返還を実現した市民団体や在日韓国人の参列者らは、「遺骨問題への日本政府の対応が遅れるなかで、市民レベルで問題の解決ができた。これを機に、二度と悲劇を繰り返さないよう、両国民衆間の和解をさらに進めたい」と述べた。(木村嘉代子)
遺骨返還に取り組んできたのは、昨年11月に発足した「強制連行犠牲者の遺骨返還を実現する室蘭市民の会」。同会によると、3人の韓国人は鄭英得(チョン・ヨンドク)さん、李延基(イ・ジョンギ)さん、具然鍚(ク・ヨンソック)さん。いずれも、戦時中に強制連行され、室蘭市の日本製鉄輪西製鉄所で就労させられていた。1943年当時、室蘭には5000人ほどの朝鮮人がいたといわれている。
1945年7月15日、室蘭市は米軍の艦砲射撃を受け、製鉄所や市街地が破壊された。労働者および市民400名以上が犠牲になり、標的のひとつであった日鉄輪西製鉄所の構内では約80名が死亡。そのなかには朝鮮人青年5名も含まれていた。
戦後、2体の遺骨は遺族に戻されたが、鄭さん(死亡推定16歳)、李さん(同16歳)、具さん(同17歳)の遺骨は室蘭市輪西の光照寺に預けられたままだった。
1960年代、具然鍚さんの父親は、当時の池田勇人首相宛に遺骨返還を求めて陳情書を数回出したが結局実現にいたらず、息子の遺骨を受け取ることなく他界した。
4年前、市民団体「強制連行・強制労働犠牲者を考える北海道フォーラム」が、この寺に3体の遺骨が残されているのを突き止め、その翌年には遺族が来日して遺骨との対面を果たした。その際、遺族側は「日本政府の謝罪」を強く要求して、遺骨を残したまま帰国した。
その後も、強制連行労働者の遺骨返還問題はなかなか進展せず、日本政府は調査段階でとどまっており、具体的なめどは立っていない。
市民団体らは政府や企業と交渉をつづけたが、他の遺族たちの高齢化がすすんでいることもあり、遺族の了解を得て、自らの手で遺骨を返還することに決めた。
4ヶ月ほど前に立ち上がった室蘭市の「実現する会」は、発足時から、遺族に弔慰金を渡したいと賛同金を募った。16日までの募金額は87万円以上に達したという。
17日の法要では、室蘭仏教会などのメンバー7人が読経するなか、参列した市民や関係者130人ほどが焼香した。引き続き、「実現する会」共同世話人の広田義治さんが、「3人は自分と同じ年代。母国への返還がこんなに遅くなり、本当に申し訳ない」と述べた。 「北海道フォーラム」共同代表の蔡鴻哲(チェ・ホンチョル)さんは、「強制連行され、しかも日米戦争の犠牲者となった3人の二重の苦しみを思うと胸が張り裂ける。今回の遺骨返還は、終わりではなく、はじまりである。二度とこうした過去を繰り返させないために、この事実を家庭や職場で語りつづけてほしい。返還が実現したのは室蘭市民のおかげであり、その真心を韓国の遺族に必ず伝える」とあいさつした。
室蘭市長の弔慰文代読の後、在日韓国人の琴尚一(クム・サンイル)さんは、「遺骨問題は、日韓朝の複雑な関係によりなかなか解決されず、闇に葬られている。その一方で、市民レベルで返還が実現したこと、民衆間の和解がすすんでいることは喜ばしい」と語った。 小学6年生の原田芽生(めい)さんは、「遺骨の3人が10代だと知り、自分と同じぐらいの年齢で日本に連れてこられて申し訳ない。歴史の出来事には、教科書に載っていない事実がたくさんあることがわかった。これからも多くのことを学びたい」と述べた。
追悼法要には、新日本製鉄株式会社・室蘭製鉄所長の名で花と弔電が届けられたが、政府および企業関係者の参列はなかった。
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室蘭市・光照寺での追悼法要では約130人が3人の朝鮮人労働者の死を悼んだ
62年間ひっそりと安置されていた遺骨





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