ビルマ(ミャンマー)軍事政権と民主化勢力との対話を仲介するため、ガンバリ国連事務総長特別顧問(特使)が6日、旧首都ヤンゴン入りしたが、仲介は難航が予想されている。ビルマ情報ネットワークによると、これに先立ち同国の「88世代学生グループ」は、中国政府のビルマ軍政への支援をやめさせるよう 、国際社会に北京オリンピックのボイコットを呼びかける声明を発表した。同グループは1988年の民主化運動を主導した元学生活動家たちが中心メンバーで、昨年9月の反政府デモも僧侶たちに先駆けて彼らが口火を切った。(ベリタ通信)
88世代学生グループ ミャンマー(ビルマ)・ヤンゴン(ラングーン) 声明 4/2008 (88) 2008年2月25日
世界の皆さんへ協力を求めます 中国政府のビルマ軍事政権への支援をやめさせよう 北京オリンピックをボイコットしよう
(1)88年世代学生グループは、数十年に及ぶ軍事政権を崩壊させかかった1988年の民衆蜂起の原動力となった有力な元学生活動家たちの同盟です。私たちの国ビルマを銃と脅威で支配する軍事政権に中国が際立った資金提供を続けていることを受けて、本日、88世代学生グループは世界中の人々に対し、ビルマ軍事政権への支援をやめるよう中国政府に働きかけ、2008年の北京オリンピックをボイコットするように呼びかけます。
(2)中国はビルマにとって主要な貿易国及び武器供給国で、国連安全保障理事会を始めとした国際舞台でビルマ軍事政権を協力に擁護しています。軍政がビルマ国民から長年、根強い抵抗を受けてきたにもかかわらず、軍事政権が今日まで権力を掌握してきた背景にはこのような中国の支援があったからです。中国は、数十億ドル相当の武器をビルマに供給し、国連安保理では拒否権を行使してビルマ問題解決に向けた平和的な努力を麻痺させました。また、ノーベル平和賞受賞者の中でたった一人監禁中にあるアウンサンスーチー氏など全政治囚の解放に向けた外交努力も妨害しています。
(3)私たち88世代学生グループは中国政府に対し、ビルマの国民和解について建設的な役割を担うように何度となく要請してきました。また、ビルマ軍政への際立った支援をやめること、そして軍政への多大な影響を利用したり国連安保理加盟国と協力したりすることを通じ、軍政、アウンサンスーチー氏、同氏が率いる国民民主同盟(NLD)、民族代表との期限を定めた有意義な対話を促進し互いに受け入れられる解決策につなげるように求めてきました。しかし、私たちがそのようにして中国に建設的に働きかけても、中国からは返事はなく、軍政への武器提供が続いただけでした。私たちは今、中国政府の無責任な態度に対応するための行動を呼びかけることにしました。中国は、2008年8月8日にオリンピックを開幕する予定ですが、この日は1988年8月8日に起きたビルマの民衆蜂起20周年に当たります。中国はオリンピック開催を祝う一方で、ビルマの人々を奴隷のように扱っているのです。
私たちは、世界中の皆さんに、テレビでオリンピック式典を見ないことをお願いします。民族浄化や弾圧を支援する国が開催するオリンピックをボイコットしてください。私たちは、国外に住む数十万人ものビルマ人も含め、良心をもつすべての人に、北京オリンピックを観戦せず、どんな形でも支持しないように求めます。
私たちはまた、世界中の皆さんに、オリンピック開催中はオリンピック関連商品を買わないこと、また中国製の商品やオリンピック協賛団体の商品を買わないこともお願いします。
88世代学生グループ
(日本語訳:木村祥子およびビルマ情報ネットワーク)
英語版(PDF)
http://www.burmainfo.org/politics/The_88-GS_Statement,_Feb_25,_2008.pdf
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 配布元: BurmaInfo(ビルマ情報ネットワーク) http://www.burmainfo.org 連絡先: listmaster@burmainfo.org
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