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2008年08月26日22時46分掲載
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ビルマ民主化
スーチーさんが食料の受け取り拒否、健康に懸念 国連の姿勢への不信表明か
ビルマ(ミャンマー)の民主化運動指導者アウンサンスーチーさんが8月16日以降食料の受け取りを拒否していることを、彼女が書記長を務める最大野党、国民民主連盟(NLD)が25日明らかにした。理由は明らかでないが、NLDによると、スーチーさんはビルマの人々の自由のためにわれわれは命を犠牲にしなければならないと述べたいわれ、同党は国連事務総長が危機打開のためにできるだけ早く同国を訪問するよう訴えている。スーチーさんは民主化問題の解決のため同国を訪問していた国連のガンバリ事務総長特別顧問との会談を、国連の姿勢に反発して拒否した。(永井浩)
NLDのプレスリリースによると、自宅軟禁中のスーチーさんへの食料は毎日、同党関係者らによって届けられているが、8月15日を最後に受け取りを拒否されている。スーチー邸に住み込んで調理など彼女の身の回りの世話をしている2人も受け取りを拒んでいる。それ以来すでに9日間になるため、スーチーさんらの健康が非常に危ぶまれ、国際社会の緊急行動が必要であるとしている。
ガンバリ氏は、昨年9月の僧侶を中心とした反軍政デモが鎮圧された翌10月にビルマ訪問し、スーチーさんと軍政との対話を仲介したが今年1月からは対話を途絶えていた。さらに軍政は5月、サイクロン被災で国内が混乱するさなかに、国内外の反対を押し切り、軍の永続支配を合法化する新憲法草案の国民投票を強行した。同氏は今月から再度、6日間の予定で訪問、両者の対話の仲介を試みようとした。
しかし、ガンバリ氏は軍政トップのタンシュエ国家平和発展評議会(SPDC)議長ともスーチーさんとも会えずなんら成果をあげられないまま、23日出国した。スーチーさんとの面会は20日に予定されていたが、彼女が面会を拒否した。
軍政は新憲法案は圧倒的多数の賛成で承認されたとしているが、民主化勢力は、国民投票は公正性を欠くとして国際社会にその結果を認めないよう求めてきた。これに対して、ガンバリ氏は新憲法下で10年に予定されている総選挙について、軍政に「公正な実施を働きかける」と新憲法の承認を前提とした発言をおこなった。 またこれに先立ち、サイクロンの国際支援を拒む軍政を説得するために5月にビルマを訪問した国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長は、民主化問題やスーチーさんの軟禁解除には触れずに国際社会の救援活動の受け入れを軍政に認めさせた。
スーチーさんは国連のこうした姿勢に不信感を募らせ、ガンバリ顧問との面会を拒否したと見られている。
最大都市の旧首都ヤンゴンなどでは、スーチーさんがハンストに入ったとのうわさが流れているが、NLDスポークスマンのニャンウィン氏はタイにある民主化勢力のミジマ・ニュースに対して、同党関係者は軟禁中の党指導者とのコミュニケーションがとれないためこうした情報の真偽は確認できないと述べている。
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