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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2008年10月08日01時26分掲載
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二極化社会を問う
金融不安が弱者を襲う 生活困窮者支援のNPOがピンチに
サブプライムローンに端を発した金融不安が、もっとも弱者の生活を揺るがしている。野宿者・ホームレスやネットカフェ難民などの生活困窮者の支援を続けている特定非営利活動法人(NPO法人)「自立生活サポートセンター・もやい」(東京都新宿区、稲葉剛理事長)の活動を支援してきた企業が破産に追い込まれ、このままでは活動の縮小に追い込まれる事態になった。もやいは活動の継続と発展を掲げて緊急カンパを呼びかけている。(ベリタ編集部大野和興)
破産した後援企業は不動産会社リプラス。もやいが行うホームレスの人たちのアパート入居支援活動に賛同し、2006年4月からもやいの運営費への助成として年間1320万円を寄付。そのほかもやいが連帯保証する人への家賃保証を担うなどの協力をしてきた。
リプラスは米サブプライムローン不況などの影響で経営が悪化。9月24日、破産手続きを東京地裁に申し立てた。もやいは年間予算の約40%を失うことになった。このままでは元生活困窮者ら6人を有給スタッフ人件費の削減が避けられない。
もやいの活動について、事務局長の湯浅誠さんは以前ベリタ記者のインタビューに答え、次のように語っている。
「平たく言えば、社会資源を作る活動(入居・生活支援、生活相談 など)と居場所を作る活動(交流サロン、互助会、学習会など)の2つに分類できる」(関連記事参照)
もやいがリプラスの協力を得て行っていた連帯保証とアパート入居斡旋・家賃保証はその活動の基盤になるもの。住む場所の確保こそが人間らしいくらしをするための基礎と湯浅さんは語っている。
「これまでもやいが保証人になってアパート入居を果たした野宿者はは累計で1350世帯に達し、また生活相談を求めてもやいを訪れる人たちは、電話やメールによる相談なども含めると一ヶ月約100件に達しています」と、カンパ呼び掛けでもやいは述べている。
そして、「住居の確保、生存権の確保は、人々が人間らしく生きていくための最低限の基盤であり、その基本的な基盤が崩壊している今の日本社会のあり方にも、引き続き声を上げていきたいと考えています」と訴えている。
カンパ振込先は、振替口座00160−7−37247。口座名は「自立生活サポートセンター・もやい」。
http://www.moyai.net/
緊急カンパキャンペーンご協力のお願い 特定非営利活動法人自立生活サポートセンター・もやい 理事長 稲葉剛 事務局長 湯浅誠
9月24日、私たちNPO法人自立生活サポートセンター・もやい(以下、<もやい>)と協力関係にあった株式会社リプラスが、東京地方裁判所に破産手続開始の申立てを行い、破産手続きが開始されました。
リプラスによる協力が始まる2006年3月以前、<もやい>の活動は全員、無償のボランティアによって支えられていました。
リプラスの株式上場に伴い、社会貢献の一環として<もやい>の事業を支援したい、という申し出があり、2006年度以降、以下の点で協力をしていただいていました。
・入居支援事業における提携:<もやい>が連帯保証人となる方々については、家賃保証をリプラスが担い、入居者のアフターフォローや退去時の原状回復を<もやい>が担当する。リプラスは、従来の<もやい>のやり方(あくまで賃借人の利益に立つ)を尊重し、<もやい>と提携して保証する入居者については、滞納が生じても督促等を行わず、<もやい>に対応を一任する。
・事業全体への資金援助:人件費・事務所費など年間1320万円を寄付。
リプラスの賃貸保証部門を引き継ぐ会社は今のところ見つかっておらず、リプラスの破産により、<もやい>は年間予算の約40%にあたる寄付金を失うだけでなく、連帯保証人となる方々の家賃保証も負っていかざるをえなくなります。
今春以降、リプラスの経営悪化が伝えられ、<もやい>事務局では体制の見直しを進めてきました。今秋には、<もやい>の生活相談事業を多くの方々に支えていただくための新たなプログラムを立ち上げる予定になっています。
現在、入居支援事業対象者(<もやい>が保証人になってアパート入居を果たされた元ホームレス状態にあった人たち)は累計で1350世帯に達し、また生活相談を求めて<もやい>を訪れる人たちは、電話やメールによる相談なども含めると一ヶ月約100件に達しています。
私たちは、2001年発足時の当初の理念どおり、今後も、アパート入居支援、生活相談、交流事業(居場所作り)を通じて、貧困状態に追い込まれた人たちが生活基盤を作るお手伝いをし、孤立を防ぎ、人々が安心して生きられる社会の実現に向けた活動を、維持・発展させていきたいと願っています。
住居の確保、生存権の確保は、人々が人間らしく生きていくための最低限の基盤であり、その基本的な基盤が崩壊している今の日本社会のあり方にも、引き続き声を上げていきたいと考えています。
相談者の受益者負担が成り立たない、さまざまな偏見にさらされて支援を受けづらい(アンダーサーブド)私たちの活動は、多くの方たちのご寄付によって支えられています。
今後とも、私たちは<もやい>の事業・活動を維持・発展させていくための様々な取り組みをしていきたいと考えておりますが、当面、この危機を乗り切るため、緊急の資金カンパをお願いいたします。
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関連記事
貧困と闘う人々(2) NPO法人自立生活サポートセンター・もやい 貧困を生む社会に向き合って
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