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2009年01月02日21時19分掲載
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二極化社会を問う
村民急増 テントと医療スタッフが足らない 「派遣村」活動レポート
1月2日、日比谷公園の派遣村で「緊急記者会見」が開かれた。テントは増設したものの、入村者の急増に、もはや派遣村では対応しきれない状況になり、実行委員は行政の対応を要請した。12月31日の時点で入村者は139名、加えて1月1日には114名が入村し、この時点で村民の合計は253名。内223名が宿泊した。夜中零時を過ぎても入村希望者が訪れ、ボランティアスタッフは夜通し働いている。(村上力記者)
「派遣村」に設置されている相談窓口には1日の時点で合計108件となった。相談者は31日には35名であったが、1日には75名に急増したのである。これは相談窓口を置いている「派遣村」のうわさを聞きつけ、新宿や山谷などの炊き出しから「派遣村」に流れてきたことが推測される。実際、他の炊き出しで配布された「派遣村」のチラシを持ってきている者がいた。
会見では、実行委員からテントと医療品の支援、医療ボランティアの募集を呼びかけた。テントは大小50張をすでに公園内に設置したが、全てのテントが満員となり、実行委員やボランティアでは外で夜を過ごした者もいる。
この村にはこれまで、3回ほど救急車が来た。実行委員によると、衰弱した入村者がここで倒れることがあったという。ボランティアに話しを聞いたところ、タクシーでこの村に搬送され、入院するか検討中の者もいる。それは、近くの病院に1人しか入院することができないので、この患者より症状が重い人を発見した場合にはその人を入院させる。
しかし、この村は診療所ではないので、処方箋を書くことはできない。できることは病院に対して紹介状を書くことくらいである。
◆絶えることのない入村希望者
記者はボランティアとしてこの村で一晩過ごした。
テントを増設したものの、0時前に訪れた入村者で満杯となった。この時間帯になっても4名ほどの入村希望者が訪れた。しかしボランティアは優しく声をかけ、入村登録をさせる。あたたかいお茶とカンパのおにぎりを与える。「泊まれますから、安心してください」と話す。しかし付近ではボランティアと実行委員が、この入村者に提供する寝床の確保に追われていた。結局、相談窓口となっていたテントに毛布などを敷き、緊急の宿泊用テントとした。
このやさしく声をかけるボランティアも、実は住まいを無くしたのである。「私も同じです」と入村者希望者に話す。この人は夜通し働いた。この夜に夜通し働いたボランティアは殆どが入村者と同じ境遇にある者たちであった。
朝になっても入村受付の場所には、体を震わせ、毛布に包まる入村希望者がいた。0時を過ぎてからも、翌朝8時ごろまでに15名ほどの入村者が訪れたのである。
◆生活保護の申請に億劫な路上生活者が多い
入村希望者の殆どは、5日までの宿泊を希望していた。住まいが無いからである。しかし、生活相談、生活保護の申請を斡旋したところ「5日からまた仕事が入るから、大丈夫だ」と話す。その仕事の内容は殆どが派遣だった。
自称船乗りをしている村民Eは、仕事があるときは船で暮らしていたものの、年末年始は仕事が無いため路上生活をしていたという。生活相談を斡旋したが、「俺には仕事があるから、生活保護は受けれないよ」と話した。実行委員と話をさせたところ、実行委員は「生活保護は仕事をしていても受けることはできるんですよ」と話した。
31日に生活相談をした村民F(40)は、これまで役所から「住所が無ければ生活保護を受けることはできない」と言われていた。しかしこの村で弁護士と相談したところ、受けることができると言われたという。
村長の湯浅誠さんによると、このままでは5日、150−200人という前代未聞の集団申請に行くことになるという。
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日比谷公園「派遣村」に張られたテント





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