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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2009年10月26日14時06分掲載
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喜多幡佳秀のアジア&世界
学生がコカコーラの派遣労働を調査 偽装派遣で長期間雇用、労働契約法違反が続々
中国のいくつかの大学の学生たちが昨年、コカコーラの工場で働く派遣労働者の待遇改善支援のために、「学生コカコーラ・キャンペーン・チーム」を設立した。学生たちはコカコーラ社に労働者として就職して、実際の体験に基づいた労働法違反に関する調査報告をまとめ、公表することを計画した。
コカコーラ社は昨年4月、貴州の工場で、労働契約法に基づいて派遣労働者を正規労働者として採用するのではなく、別会社を設立し、その会社に労働者を雇用させていたことが発覚。労働者の賃金は半分になった。これは「逆派遣」と呼ばれる偽装派遣で、現在、多くの製造業に広がっている。
昨年の夏休みに、学生たちは浪江省と広東省の5つの瓶詰工場でアルバイトをした。働きながらこれらの工場と、4つの仕入れ先の工場の古くからの労働者から聞き取り調査を行い、その後も週末や放課後に調査を続けた。
学生たちが調査したコカコーラ社のすべての工場で、派遣労働者は長期間にわたって(10年以上連続雇用の例もある)、基幹的な作業(製造に直接に関わる労働)に従事している。これは違法である。
同12月には北京で記者会見を行い、「コカコーラー世界一のブランドが法律と社会的責任を回避している」と題するレポートを発表した(英語、ウェブから入手できる)。大きな反響を呼んだ。
中国では1990年代に派遣労働が急速に拡大し、04年の統計(不完全な統計だが)によると、全国に2万6000の派遣会社があり、派遣労働者の数は2500万人以上で ある。 90年代以前には、多くの企業は大量の臨時労働者を雇用していたが、95年の労働法で臨時雇用の制度が廃止された。経営者たちは、それに代わるシステムとして派遣労働者を雇用するようになった。
08年1月に施行された労働契約法は、派遣労働に対していくつかの制約を設けている。雇用期間が6ヵ月以内であること(6ヵ月を超えた場合は正規雇用にしなければならない)、補助的な作業であるか、または休暇中の労働者の代替であること等である。
コカコーラ社は、このグループによって指摘されている違法行為を否定し、法律を順守していると主張している。その一方で、世論の圧力によっていくつかの改善を余儀なくされた。ある工場では、従業員食堂で提供される食事の内容が改善され、派遣労働者に住宅手当が支給されるようになった。賃金が引き上げられた。また、地区の労働局が調査を開始した。
このグループは今年も第二次の追跡調査を開始したが、グループの1人が、退職を通告して未払いの賃金の支払いを求めたとき、派遣会社の2人の管理者による暴行を受けた。 この学生たちを支援するために、香港のNGO「不正行為に反対する学生・教員」が、コカコーラ社に派遣労働者の待遇改善と、暴力事件の被害者への補償を求める国際キャンペーンを開始した。 (香港「チャイナ・レイバー・ブレティン」より)
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