・読者登録
・団体購読のご案内
・「編集委員会会員」を募集
橋本勝21世紀風刺絵日記
記事スタイル
・コラム
・みる・よむ・きく
・インタビュー
・解説
・こぼれ話
特集
・人権/反差別/司法
・アジア
・国際
・イスラエル/パレスチナ
・入管
・地域
・文化
・欧州
・農と食
・市民活動
・検証・メディア
・核・原子力
・環境
・難民
・中東
・中国
・コラム
提携・契約メディア
・AIニュース


・司法
・マニラ新聞

・TUP速報



・じゃかるた新聞
・Agence Global
・Japan Focus

・Foreign Policy In Focus
・星日報
Time Line
・2025年03月31日
・2025年03月30日
・2025年03月29日
・2025年03月28日
・2025年03月27日
・2025年03月26日
・2025年03月23日
・2025年03月22日
・2025年03月21日
・2025年03月19日
|
|
2010年07月19日11時35分掲載
無料記事
印刷用
イスラエル/パレスチナ
イスラエル兵士解放運動マーチに12万人 シオニストもリベラリストも その陰に6000人のパレスチナ人収容者 松澤 聡
先日、ギラッドと言うイスラエル人兵士の解放運動マーチを取材した。いろんな考え方を持ってマーチに参加している人と出会った。パレスチナと共存の考えを持つ人やシオニズム一辺倒な考えを持つ人もいて、し かもその考え方が双方強烈であったことが印象的だった。この問題に対して国民の関心は高くギラッド・マーチには主催者発表で12万人もの人が参加した。その中には『和平への一歩と願う平和活動家』『政治は関係ないと言う兵役を控える高校生』『自国の兵士が拉致されても解決策を出さない政府に不安を感じる兵役前の子供を持つ親』千差万別な意見を持って参加している参加者がいた。同時に忘れては行けない事もある。それは、現在イスラエル国内に6000千人以上のパレスチナ人が収容されていて、その中の約5%は18歳以下であると言う事実だ。
2006年6月25日。今から4年前、当時19歳のイスラエル兵士Gilad Shalitはガザの国境警備中にパレスチナ人過激派グループに拉致された。
パレスチナ過激派側は1000人のイスラエル国内に収容されているパレスチナ人服役囚のリストを上げ、彼らの解放と引き換えにイスラエル人兵士Giladの解放に応じると言う24時間以内の返答を求める最後通牒を出したが、イスラエル側は即座に『テロリストの要求は受け入れられない』と要求を突っぱねた。 その背景には1000人の解放者リストの中にハマス幹部が含まれており解放する事でガザ内のハマスの影響力が増しテロの増加を懸念した事とイスラエル特殊部隊による奪還作戦が成功するだろうと言う思惑があった。
しかし、実際には奪還作戦は成功せずパレスチナ過激派グループは今もGiladを重要な交渉カードとして時折Giladからのメッセージを送りつけイスラエル側に探りをいれているが、イスラエル政府は奪還作戦以外の何の解決策も打ち出す事無く4年の月日を費やし、国民からの不満の声にも耳を傾けてこなかった。
そして、4年間にも及ぶイスラエル政府の対応に苦しめられて来たGiladの家族は、抜本的解決策を打ち出さない政府に意思を伝えるべく、そしてイスラエル国民に対してギラッドを忘れないでほしいと言う願いを込めてサポートメンバーと共に6月27日ギラッドの自宅があるイスラエル北部の街・ミツペイラからエルサレム・首相官邸までの道を12日間かけてマーチした。
男女共に兵役のあるイスラエルでは、ほとんどの人間が兵士を経験している為、この問題に対して国民の関心は高くギラッド・マーチには主催者発表で12万人もの人が参加した。その中には『和平への一歩と願う平和活動家』『政治は関係ないと言う兵役を控える高校生』『自国の兵士が拉致されても解決策を出さない政府に不安を感じる兵役前の子供を持つ親』千差万別な意見を持って参加している参加者がいた。ユダヤ人主義のシオニストもシオニズム否定するリベラリストも『Giladはまだ生きている!』と書いたTシャツ着て『国民がGiladを連れ戻す!』と書いた紙を持ち『Giladを自由に!』と叫びエルサレムの街を一人の青年を想いマーチした。
しかし、忘れては行けない事もある。それは、現在イスラエル国内に6000千人以上のパレスチナ人が収容されていて、その中の約5%は18歳以下であると言う事実。そして、彼らの中にもイスラエル軍によって捕えられ審理もなく収容されているパレスチナ人がいる事実も忘れてはいけない。
マーチの最後にGiladの母親のAviva Shalitは『私たちの国は長い間パレスチナとの間で問題があります、それはGiladから始まったものでもなく、Giladで終わるものでもない。なのにどうして政府は彼の人生を弄ぶのか?。イスラエルの国民のみなさんどうかGiladを忘れないでください、私たちは政府に訴え続けます、そしてどうか私たちを助けて欲しい、みなさんの声があれば政府は無視できなくなる。』そして両親はGiladが解放される日まで首相官邸まえで抗議のテント生活を送る事を宣言した。
この国民の声に対してネタニヤフ首相は『1000人のパレスチナ人服役囚は釈放するが、その全てがパレスチナ過激派グループの望む者ではない。自爆攻撃を組織し終身刑を受けた者以外の服役囚を釈放する』と発言したが、実際の所はまだ決定はしていない。
イスラエル政府は民主主義国家として国民の声を聞き解決の道を歩むのか、政府主導の解決方法を押し進め偽りの民主主義を露呈するのか、今後の言動に注目が集まっている。
松澤 聡(写真家、 www.so-matsuzawa.com
|
転載について
日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。
|
|
ギラッド・マーチに集まった人々
12万人が行動
子どもたちも





|