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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2010年08月09日13時52分掲載
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橋本勝21世紀風刺画日記
160回 政治家辻元清美の行方、そしてついでに政治学者山口二郎の行方
辻元清美が社民党を離党した、無所属でっやっていくという。 私が彼女と初めて出会ったのは1984年。彼女がまだ20代前半の早大生でピースボートの立ち上げ人の1人としてがんばっていた時、ひょんなことで私も手伝うことになり、チラシのイラストを描いたりした。そしてピースボート2回目の航海である中国の旅に、水先案内人として参加、その後も10数年にわたり毎年ピースボートの旅には同行してきた。そして1985年には次回の行き先であるベトナムへ彼女も1員で先遣隊でホーチミンかハノイまでのベトナム縦断旅行も共にしました。
そう「清美ちゃん」は実に元気いっぱいの女性で、行動力にあふれ、感受性も豊かで、常識を突き抜けた発想力と、何事にもへこたれないしたたかな精神の持ち主、今日のピースボートの成功に彼女の力は大きかったと思う。私より20ほど年下であるがよき友人、いやいろいろ学ぶべきことの多い師のような存在でさえあった。その後、政治家へと転身し大活躍していることを喜び応援もしてきた。
だから今回のような彼女を風刺するような漫画は描きたくなかった。
政治家としての彼女のバックボーンである社民党をなぜ離党しなければならなかったのか。民主党政権から抜けた社民党では次回の衆院選での当選は無理、だから無所属から出る彼女に対抗する候補者を民主党は出さないという裏約束があるのだという観測もある。参院選で負けた社民党への不満、福島党首との確執等いろいろ言われるが、とにかく議員であり続けるための現実的選択であることは確かであろう。
彼女自身も今回の離党劇について、政策実現のためには政権内にいなくてはとか、私は「追及」型ではなく「調整」型など、いろいろ述べているが、何か言い訳じみて彼女らしくない。
そんな彼女の弁護を展開してみせたのがNHKから岩波まで幅広く活躍の政治学者山口二郎氏の東京新聞の8月1日の本音のコラム『社民党の行方』。その中で彼女の離党に「具体的成果を挙げたいと思う政治家が政治家が社民党を離れるのは当然」と賛意を示す。そして社民党は消滅するしかないと大胆予測し、さらに「社民党は民主党に合流し、社会民主主義を追及する勢力の1翼に」といかにも民主党の御用政治学者の山口氏らしい提言をしている。(その文は日刊ベリタにも全文転用しているので詳しくはそちらを読んでほしい)
いま売れっ子の政治学者にしてはなんとも薄っぺらな論考であきれた。そして現在の民主党にあまりに無批判であることにも。 米軍の新基地を辺野古を埋め立てて作ろうとしたり、8月6日の広島で菅首相が核の傘は必要と言ったり、また成長戦略とやらで原発を推進し海外への売込みを大いに図ろうとしたり、その他思いつくままに言うと、貧乏人はテレビを見るなの地デジ化を強引に進め、死刑廃止論者のはずの法相が死刑執行をし、取り調べの可視化には弱腰となり、そして貧しいものに負担の重い消費税のアップと、民主党のどこが社会民主主義なのと言いたくなるものばかり。
そして何よりも山口氏のこの論考に強い怒りを覚えるのは、民主主義にとってもっとも大切な少数の声を2大政党政治のシステムを徹底させることで圧殺しようとしていることである。おまけにその2大政党とは第1自民党と第2自民党と言うべきものだから最悪である。
結論として二人の行方をズバリ言わしてもらえば、社民党を離党して結局民主党入りする辻元清美の政治生命は凶と出るであろう。そして現実と格闘することなく空論をもてあそぶ政治学者としての山口氏の評価はがた落ちし、メデイアからの声もあまりかからなくなるであろう。
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転載について
日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
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