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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2010年11月08日13時45分掲載
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政治
「茶会旋風」なんて茶化しているのではないが 三上治
「茶会旋風」は新聞の報道で知ったくらいなのでよくわからないところがある。だから、想像力を働かせるしかないが民主党側の対抗運動は不発であったらしい。オバマの登場を可能にした「チエンジ」を求める動きが保守側に移行したかに見える「茶会旋風」に対して民主党側の対抗運動が成功しなかったことに僕の興味はまずある。民主党やオバマが政権の座に就き、その具体的動きがかつての「チエンジ」を支えた人たちの期待を失望させたであろうことは想像できる。その場合にオバマの取ったどのような政策が失望を誘ったかであるが、緊急の経済対策(財政出動)や医療制度・金融制度改革などがそうであったと思われない。外交上での一定の協調政策がそうであったとも思わない。
オバマ勝利の可能にした「チエンジ」の要求の中にはイラク戦争やアフガニスタンでの戦争政策の転換が含まれていた。ブッシュ大統領と共和党の進めてきた反テロ戦争の転換の要求が強かったはずである。泥沼化を深めるだけの戦争からの脱出が期待されていたのだ。オバマは結局のところブッシュの戦争路線を転換させるのではなくそれを継続した。この面でオバマを押し上げていた熱気は冷めて行ったのではないどろうか。 マスメディアは今回の中間選挙の争点が経済問題であって、外交問題はそれになっていないと報じていた。これはオバマの外交路線をかつての支持者が満足し納得したためであろうか。そうではないと思う。外交問題の中心に位置するイラクとアフガンスタンでの戦争に対してブッシュの路線とさして変わらないところに失望したのではないのだろうか。かつてのオバマ支持者はこれで熱が冷めたのである。戦争問題が中間選挙の争点にならなく背後にある民主党やオバマの支持者の失望と選挙離れが存在したのではないのか。
リーマンショックによる不況の深化や失業者の増大に対するオバマ大統領と民主党政権の政策に対してアメリカの保守層(白人を中心にした中間層)が伝統的意識から反発したのが「茶会旋風」と伝えられている。これについては共和党の内部でも対立があり、奇妙な振舞いといわれるが、これに対抗する民主党側の運動の不在こそが敗北に要因だったように思う。これは経済問題での解決を展望できる構想がオバマや民主党にないということもあるが、それ以上に先の戦争処理での失望が重なったのである。この旋風がアメリカ人の現在意識の表現であるというより、対抗の不在がそれを際立たせただけではないのか。
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