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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2011年03月11日12時01分掲載
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イスラエル/パレスチナ
アムネスティ、ガザ紛争の犠牲者のために、国際的な司法解決を求める行動を起こすよう国連・人権理事会に請願書
【AIニュース】アムネスティ・インターナショナルは3月7日、ガザとイスラエル南部で2008年から2009年にかけて起きた紛争の犠牲者のために国際的な司法解決を確実に行うため、3月後半の人権理事会会期中に重要な一歩を踏み出すよう求める約6万6850人の署名を添えた請願書を国連人権理事会に提出した。イスラエル軍による行動の中には精密誘導兵器による民間人攻撃、民間の資産・インフラ、国連施設への攻撃、医療施設・人員への攻撃、白リン弾の無差別使用などが含まれている。3つの事例で4人のイスラエル軍兵士が起訴されたが、今のところ紛争関連で拘禁刑を言い渡されたのは、クレジットカードを盗んだとして有罪となった兵士1人だけである。
請願書には、世界中のアムネスティ会員・サポーターが集めた署名が添えられた。署名は、ガザ紛争の犠牲者のために司法解決を求めるアムネスティのキャンペーンの一環として、この2カ月にわたって集められたものである。請願書は、ジュネーブのアムネスティ代表から、シハサク・プアンケトコー国連人権理事会議長に渡された。
請願書は国連人権理事会に対し、今会期で決議を成立させるよう求めている。その決議とは、国連安全保障理事会がガザの状況を国際刑事裁判所(ICC)に付託し、イスラエルおよび被占領パレスチナ地域で長く続いている不公正と免責のサイクルを撲滅することに資する決議である。国連安全保障理事会は、リビアの状況について迅速にICC検察官に付託したが、これと明らかに対照的に、今までのところ、ガザ紛争の状況への言及には消極的である。ガザ紛争の犠牲者は、2年あまりも正義を求めながら、報われないまま待っている。戦争犯罪が発生し、それに対して当事国が行動を起こすことができないか、あるいは起こす気がない場合に、国際法の基準と国際司法のメカニズムを不公平なく一律に適用することは、国連人権理事会、国連総会、国連安全保障理事会が信用されるために重要なことである。
3月21日、人権理事会は独立専門家委員会の第2回報告書について審議する。人権理事会が独立専門家委員会に与えた任務は、22日間の紛争においてイスラエルとパレスチナの武装グループが行った重大な国際法違反についての両者の調査を評価することである。
人権理事会が設置しゴールドスートン判事が率いる、ガザ紛争についての国連事実調査団は2009年9月、当事者双方が行った人権侵害には、戦争犯罪や人道に対する罪の可能性のある行為が含まれていると結論づけた。そして同調査団が報告した国際人道法、国際人権法の重大な違反について、イスラエル当局およびガザ地区の関係当局に調査をするよう勧告した。また同調査団は、当局が半年以内に国際基準に沿った独立した調査を実施しない場合は、国連安全保障理事会がICCにこの問題を付託するよう、勧告していた。
2010年9月に出された独立専門家委員会の前回の報告書の内容は、アムネスティが出し続けて来た結論と一致した。それは、イスラエル当局およびガザを実効支配するハマス双方が実施した捜査は、独立性、公平性、完全性、実効性、迅速性において国際基準の要請を満たしていないというものである。国連人権理事会は正義を求める犠牲者の権利を考慮せず、委員会の任期をさらに半年延長することを可決し、2011年2月28日から始まる人権理事会第16会期で再び報告書を提出するよう同委員会に求めるにとどまった。
イスラエルもハマスも、犠牲者のための正義を確保する十分な時間と機会を与えられた。にもかかわらず両者ともそれを怠っている。今、国際的な司法解決の方法が見出されねばならない。よってアムネスティは、国連人権理事会に対し、第16会期で以下の決議を採択するよう求める。
・イスラエル当局と事実上の統治者ハマスが、信頼できる独立した調査をせず、人権侵害の加害者を訴追しないことを非難する
・2010年9月の報告書と独立専門家委員会の来るべき報告書を国連総会に付託し、国連安全保障理事会がガザの状況をICCに付託することを求めるよう国連総会に要請する
・2009年1月、パレスチナ自治政府はICCの司法管轄権を認める宣言を出した。この宣言に基づきガザ紛争中の戦争犯罪を調査する司法管轄権がICCにあるかどうかについて、ICC検察官はまだ予審裁判部に決定を出すよう要請していないことに触れ、緊急にこの要請を行うよう検察官に求める。そして最後に、
・普遍的管轄権を行使して、ガザ紛争中の犯罪を国内の法廷で捜査・訴追する義務を果たすよう各国に求める
ここ数カ月間、アムネスティはこうした決議の必要性について人権理事会理事国に訴えてきた。またアムネスティの会員は、18カ国以上でデモやキャンペーン活動をして、ガザ紛争中に起きた犯罪への説明責任が果たされないままであることを訴えてきた。
◆背景◆
2009年1月18日に終結したガザ地区へのイスラエルの22日間にわたる大規模攻撃「キャスト・レッド(鋳込まれた鉛)」作戦により、1400人のパレスチナ人が死亡した。その大多数が民間人だった。負傷者は数千人にのぼり、さらに数千人が家を失った。ハマスの軍事部門やその他のパレスチナ武装グループはイスラエル南部へ向けて無差別にロケット弾や迫撃砲を発射し、イスラエルの民間人3人が死亡した。またこの紛争では、10人のイスラエル軍兵士が死亡した。
イスラエル軍は、個別の事例についての調査を実施した。しかしイスラエル当局は、紛争中の重大な国際法違反の原因となった方針決定の説明責任について、軍の上級将校や文民の高官に問う意思を示していない。イスラエル軍が調査しなかった事例や、起訴に至らずに調査が終了した事例の中には、精密誘導兵器による民間人攻撃、民間の資産・インフラ、国連施設への攻撃、医療施設・人員への攻撃、白リン弾の無差別使用などが含まれている。3つの事例で4人のイスラエル軍兵士が起訴されたが、今のところ紛争関連で拘禁刑を言い渡されたのは、クレジットカードを盗んだとして有罪となった兵士1人だけである。
ハマスはパレスチナ武装グループによる人権侵害について信頼できる調査をしていない。また、イスラエルに向けて無差別にロケット弾を発射したなどの戦争犯罪や違反行為の責任者を訴追する動きはない
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